漫画研究室

ジャンプ作品の感想や考察を書いている個人ブログです。ジャンプ感想を毎週更新中。ワートリ感想を毎月更新中。呪術廻戦・アンデラの単行本感想を随時更新中。

【2021年36・37合併号】週刊少年ジャンプ感想:ヒロアカ・BLEACH・アオのハコ

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週刊少年ジャンプ2021年36・37号合併特大号 集英社

夏らしい集合表紙。
千夏先輩の水着姿が…良いですね!

アンケートには「ヒロアカ」「BLEACH」「アオのハコ」を選びました。




僕のヒーローアカデミア 322話

かっちゃん…!!

読み終えてからしばらく「かっちゃん…!!」以外の感情が思い浮かばなかったのですが、何とか言語化しようとしたら、「意外」と「納得」の2つの単語で説明できそうになりました。


まず「意外」だったのは、このタイミングでかっちゃんが謝罪したことです。

ページをめくって「今までごめん」が目に飛び込んできた瞬間は、「謝罪の内容についての感情」よりも「謝罪したこと自体への驚き」が強かったです。
かっちゃんが過去にデクにした罪の重さを踏まえると、謝罪は避けては通れないイベントだと思っていましたが、このタイミングで謝罪するとは完全に予想外でした。
まさか暴走したデクを連れ戻す決定打として描かれるとは…。


そして「納得」したのは謝罪の仕方・中身についてです。

「虐めてた」と自分の過ちをストレートに認め、「言ってどうにかなるもんじゃねェ」と許されるための謝罪ではないと伝えています。
これが「正しい謝罪かどうか」は自分の判断するところではないですが、少なくともかっちゃんの誠意がよく伝わる謝罪だと思いました。

謝罪の中で特に印象に残ったのは「俺はずっと敗けてた」という一言。
「勝利」が心の芯でありプライドであるかっちゃんにとって「敗けてた」という一言はかなり大きい意味を持つんじゃないでしょうか。
かっちゃんの変化・成長の表れですね。


謝罪に続けて「理想を超えるために」「救けて勝つ」

デクの心の芯を思い出させてあげる言葉ですね。
"あの"かっちゃんがデクの心を連れ戻したというのは胸が熱くなるものがあります。

BLEACH 読切

BLEACHの面白さ」を摂取しました。

いや〜面白かったですね。
BLEACHリスペクトの作品は数多くあれど、BURN THE WITCHで久保先生の作品を読んではいても、BLEACHそのもの」をジャンプで摂取できたというのは感慨深いものがあります。

クソカッコいい見開きカラー、一護・ルキアなどお馴染みのキャラクター、一勇とコンのギャグっぽい掛け合い、ザエルアポロと一護のシュールな初対面、個性あふれる斬魄刀バトル、冒頭とラストのタイトル演出…。

全ての要素がBLEACHの要素でした。
いや〜面白かったですね(2回目)


今回の読切で最も衝撃を受けたのは「考えたことは無いか 死神を導く蝶の名に なぜ"地獄"とついているのかを!」という台詞。

連載中にもスポットが当たっていなかった設定が完結後に効いてくるとは何事??
これは本当に驚いたというか震えました。
「伏線を伏線と認識できていなかったことに気付かされる」というのは漫画を読んでいる中でトップクラスの快感ですね。

なお、「なぜ"地獄"とついているのか」の理由については、BLEACHガチ勢に考察を任せます(ザエルアポロに考えろと言われたばかりですがご愛嬌)


さて、読み終わった瞬間に全読者が考えたであろう「続きは?」についても触れておきたいと思います。

読切だと思って読んでいたのに「獄頣鳴鳴篇」で〆

こんなのビックリしない方がおかしいと思います。

考えられるパターンとしては「①これで完結」「②続編が描かれる」「③BURN THE WITCHと合流する」の3つくらいでしょうか。

まず「①これで完結」
あり得なくはないと思います。
これで終わりと言われても納得できてしまう完成度でした。

次に「②続編が描かれる」
これがストレートな候補。
「篇」と銘打たれているのもありますし、一勇と地獄のストーリーを読んでみたいという純粋な気持ちがあります。
不安材料は、BURN THE WITCHとの並行執筆になることと、次回の掲載予定が発表されていないことくらいでしょうか。

最後が「③BURN THE WITCHと合流する」
これが一番ワクワクする未来ですね。
今回の読切とBTWは両方とも、ユーハバッハとの戦いから12年後の物語らしいです。つまり時系列が一緒。怪しいですね。
さらに、一護の職業が翻訳家と明かされました。BTWの舞台はロンドンですからね。BTWのキャラと会話するなら英語スキルは必要そうです。

BLEACHBTWが合流するような気がしてなりません(というか合流してくれ)

アオのハコ 16話

雛、強い。そして弱い。

前回の感想で『雛から「どういうこと?」と直接的に聞くのは難しい』と予想していましたが、大外れでした。
まさかの即突撃でしたね。雛の行動力をを舐めてました。

▼前回の感想▼

さて、今回の雛は、「説明してもらおうか!」「それで5時間耐えたら許してやろう」と冗談めかして猪俣の話を受け入れる「強さ」が描かれる一方、ぶつかった相手が電柱だと気づかないくらい動揺していたり不意に涙をがこぼれてしまう「弱さ」が印象的に描かれていました。
新体操で周囲には気づかれていないレベルのミスを本人だけが気にしているというのも、孤独感という「弱さ」の描写ですね。

さらに注目すべきは、雛の「孤独」がただの「孤独」ではないという点。
猪俣・千夏先輩の「同志」と対比させられた「孤独」です。
辛いですね。


ただ、雛にとって辛い展開にも関わらず、キャラとしての魅力は増しています。
やっぱり雛の魅力は「弱さ」にあるんですかね。

ここまでくると、雛の「強さ」は、「弱さ」を際立たせるためだけに存在してる気すらしてきました。
残酷すぎますね。でもこれで良いと思います。




呪術廻戦 154話

パンダと伏黒は強硬策へ。

伏黒の影に潜む技が強いですね。近接を得意とする伏黒にピッタリです。
もともと、影から呪具を出し入れする応用技を使っていたので、さらにそれの応用技だと思います。十種影法術の本来の能力は式神召喚ですが、呪具格納+隠密戦だけでも十分強い術式ですね。さすが御三家相伝。

実用性だけじゃなく、厨二心をくすぐる「影に潜る」というビジュアルを兼ね揃えているのも魅力的です。


さて、伏黒の潜入がバレて綺羅羅と戦闘に。
綺羅羅の術式の使用シーンがあったので軽く考察します。

  • 綺羅羅に突進した玉犬が弾かれる
  • 綺羅羅が玉犬に近づけない
  • 玉犬と伏黒を引き寄せる

どうやら「引力」と「斥力」のような術式のようです。
磁力みたいなイメージですね。

急接近した玉犬には強い斥力が働いている一方で、玉犬が少し離れて綺羅羅の前に立ち塞がったときにはそれほど強い斥力が働いているようには見えません。斥力が距離に反比例するのも磁力の性質に似ている気がします。

ただ、パンダにつけられているマーキングが「N」や「S」では無く、「Imai」なので、術式本来のモチーフは磁力ではないのかもしれませんね。
「Imai」って何でしょう。「曖昧」?

アンデッドアンラック 74話

UMAスプリング討伐及び出雲風子奪還作戦」

クソデカナレーション!めちゃくちゃテンション上がりました!!

ユニオンメンバーの黒マント姿もカッコよかったです。
触れたら桜になってしまう桜吹雪を防ぐためと、狙いのマッチアップがバレないようにするための二重の対策でしょう。
マントで正体を隠すのはワンピースのアラバスタ編の超カルガモクイズが彷彿としましたね。


さて、各マッチアップを見ていきます。

  • ニコvsテラー

"仕事人"同士の対決という印象。

マッチアップの意図としては、テラーの「見えない壁」をニコのレーザーで攻略することだと思います。

テラーが風子を連れ去った際、ユニオンの攻撃を「見えない壁」で防御する描写がありました。あのときのユニオンの攻撃は拳や刀などの物理攻撃だったので、「非物理のレーザー攻撃ならテラーの防御を無視できるのではないか」と予想したのだと思います。

  • シェンムイ・タチアナvsリプラト・バニー

シェンムイの不真実コンビはラトラ対策だと思います。
ラトラの能力で防げるのは、攻撃者が意図した攻撃だけです。
ファン戦でシェンとアンディがやっていたような、不真実による本人も意図しない攻撃ならラトラの能力を無効化できそうです。

タチアナはリップの不治対策だと思います。
かすり傷でも致命傷となるリップの不治ですが、装甲の中にいるタチアナはかなり有利に戦うことができます。
あと、シェンがキョンシーになっているので、「不治の傷でもキョンシーなら無問題」という狙いもあるかもしれません。

チカラとトップの「静と動」コンビ

このマッチアップに関しては、どういう意図があるのか読めないですね…。
強いて言うなら、クリードのガトリングを不動で止められる…とか?

チカラは闇競売でクリードに殺されそうになっているので、そのときの雪辱を晴らして欲しいです。


現時点でマッチアップが描かれていないのは、アンディ、ジュイス、一心、ビリー、友才の5人。

まず、一心ですが、戦闘向けの能力ではないので参戦することはないと思います。
残りの4人に関しては、能力の相性ではなく因縁で決まるマッチアップになりそうです。
アンディvs友才の「元恋人対決」、ジュイスvsビリーの「頂上再戦」が楽しみですね。


ここまで読んで頂きありがとうございました。
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