【2021年40号】週刊少年ジャンプ感想:アメノフル 18話・高校生家族 52話・呪術廻戦 157話
2021年40号のジャンプ感想。
ワンピース100巻到達おめでたい。凄いですね。
今号のアンケートは「アメノフル」「高校生家族」「呪術廻戦」で送りました。
アメノフル 18話
久しぶりにアメノフルにアンケートを入れました。
ずっと面白くてアンケートに入れたいとも思っていたんですが、ここ最近のジャンプは面白い作品が多すぎて、アンケートの3作品にアメノフルを選びにくかったんですよ。
今号のジャンプは、比較的ゆるやかな展開の作品が多くてアンケートの枠に余裕がありましたし、アメノフルの盛り上がりが丁度いいタイミングで来てくれました。
ポップコーン君vs海野
8話のリベンジマッチです。8話は「カッコつけてんだよ!」の回ですね。あれはカッコよかった。
今回はバトルより会話がメイン。ファッションの話でした。
「ダサいって言われて変えちゃう方が もしかするとダサいんじゃねーか?」
くっ…正論。これを言っちゃうのか。
これを言われてしまうと「変えなくてもダサい 変えてもダサい」の八方塞がりなんですよ。
「正論が人を救った例は有史以来一度も存在しませんわ」という某お嬢様の名言をご存知ないのかしら。
仲間に「いいじゃん似合ってるぅ〜」と褒められて喜んでたところとか微笑ましくて好きだったんですけどね。
まさかここまで弄り続けられるギャグになるとは。
この件に関してはポップコーン君は被害者でしかないですよ。
ルセット許せねぇな…。
ツムギvsアマトの会話も面白かったです。
「お菓子は兵器じゃないから」
「じゃあなに?」
「食後のデザート」
ここまでは、よくある敵キャラとの会話なんですよ。シリアスな話をする敵キャラに主人公がシンプルな正論をかますという王道の構図。
アメノフルの面白いところは、敵が「それはそうだけどさ」と優しいリアクションをくれるところ。どうして…?
敵のトップなのに、どうしてそんなに丁寧にリアクションしてくれるんだい?
この抜けた会話とガチのバトルの温度差がアメノフルの魅力です。
「私は今まで この形にこだわりすぎていたのかもしれない」
能力バトル漫画の主人公が能力の解釈を広げて覚醒する王道の展開…かと思いきや、超巨大ロボが出現しました。どういうこと?
「棒がついててペロペロできるなら 全部ペロペロキャンディかもしれない」
どういうこと?
もう何でもアリなのか…?
無茶苦茶で好きです。
高校生家族 52話
お母さんが野球部のマネージャーに。
これだけでも十分面白いのに「混ぜるなキケン」の"のぶかつ"を躊躇なく混ぜていくスタンスが良かったです。
高校生家族は複数のネタを組み合わせて使ってくることが多いですね。いつも隙がないというかギャグの火力が高いです。
「父子家庭だから母親に憧れがある」という渋い設定がベースにあり、"のぶかつ"が母親(ではない)の気を引こうとする子供っぽい行動が少し切実なんですよね。
この笑っていいのか少し悩む微妙な雰囲気を、「お前の母さんじゃないだろ!!」「お前の母さんでもないだろ!!」「お…俺の母さんだよ!!」のやり取りでぶち壊してくるのが最高でした。
本物の息子が思わずためらってしまうくらいの気迫が好き。何だコイツ。
光太郎が焦って母親を連れ戻すところも好きです。お前もなんで焦るんだよ。
何だかんだ今回も爆笑しながら読みました。
次号、連載1周年突破特大Cカラー!
おめでたいですね。もう1年もやってるのか。
掲載順は大体後ろの方ですしカラーの頻度も少ないですが、1周年記念のカラーを貰えるくらいには人気があることを確認できてよかったです。
呪術廻戦 157話
まずは綺羅羅の術式について。
引っ張られる方向は「呪力出力」で決まっていたそう。
なるほど。「呪力の大きさ」までは考えていたんですが「呪力出力」は思い付かなかったです。
呪術の考察は難しいですね…。前回までの情報だけで思いつけないわけではなかったので少し悔しいです。次、頑張ります。
秤のパンチを受け続ける虎杖。
虎杖が殴り飛ばされる見開きが最高でした。
いや、主人公が殴り飛ばされてるんですけど、アクション描写として迫力満点なんですよね。超カッコいいです。
やっぱり呪術廻戦はゴリラ廻戦してこそみたいなところがあります。
今回、ところどころ秤にハンターっぽさを感じるコマがあったんですが、どうやら完全にパロディだったらしいです。
単眼猫先生、ハンターのことをどれだけ好きなんですか。
「俺は部品だ」
宿儺戦を経て辿り着いた虎杖の境地。
今は状況が状況だけに、これでも良いのかもしれませんが、少年漫画の主人公が最終的に辿り着いて良いメンタリティではないですね。
死滅回游中、あるいはその先で、虎杖が「別の答え」を見出して欲しいものです。
本人は「熱なんてねぇよ」と言っていますが、秤が虎杖の目から熱を感じているということは、やっぱり虎杖の信念はどこかに残っているはず。
人を救うことに臆病になっているから、呪霊を祓った先の結果として人を救うことに目を向けていないだけで、「人を救いたい」という気持ちが少しは残ってるはずだと思います。
あ、秤の好感度ですが、虎杖のことを認めてくれたので少し上昇しました。
「自分の好きなキャラを好きになってくれると好感度が上がる」の法則です。
ONE PIECE 1024話
ヤマトの回想。
子供ヤマトが可愛かったですね。ちょこんと座って「ごはんをちょうだい…」と言ってるヤマトが好きです(そんなの言ってる場合じゃない状況ですが)
さて、今回の回想でヤマトというキャラへの理解が少し深まった気がします。
憧れの人物と自分を同一視して「ぼくはおでんだ!」と繰り返すヤマトには、これまで「異常なキャラクター」というイメージがありました。
一方で今回の回想では、子供の頃のヤマトが現在と同じような言動を繰り返しているにも関わらず、むしろ純粋で可愛らしいという印象を受けました。
ヤマトのおでんへの異様な憧れ方は、よく言えば子供らしいというか真っ直ぐだったんですね。ヒーローアニメを見てヒーローになる!と言ってる子供に近い気がします。
親のカイドウをはじめ、周囲にまともな大人がいない環境で育ってきたせいで、精神面と身体面の成長に差が生じてしまったんでしょう。
ヤマトとワノ国の大剣豪たちとの交流。
おでんの日誌を一緒に読んであげるところとか微笑ましかったです。
食事を譲ってくれた展開自体は、「人格者ならそうするだろうな」という予想の範疇ではあったんですが、それでも予想を超えてカッコいいと感じさせられました。
「侍は腹など空かぬものだ」
普通だと痩せ我慢にしか聞こえないはずの台詞を、ここまで堂々とカッコよく聞かせられる剣豪達が半端じゃないです。
子供らしく泣きながらご飯を食べるヤマトがいる分、剣豪達の精神力と高潔さが際立っていました。
このセリフも含め、今回は名言が多めでしたね。
「おぬしをここで”死なせぬ”事で未来の戦に参戦いたそう」
「なぜぼくの自由を奪う なぜワノ国の自由を奪う」
読みながら脳内再生してみると、リズムと語感の良さでテンションが上がります。
アンデッドアンラック 77話
トップの回想。
77話がユニオンNo.7のトップのエピソードなのは偶然なんでしょうか…?
44話の「不死vs不死」といい、話数と内容を絡める構成力には驚かされます。戸塚先生は一体どこまで作品全体のプロットを作り込んでいるのか。
トップのフルネームが「トップ=ブル=スパークス」と判明。
「トップ」は「ストップ」、「ブル」は「ストッパブル」のもじりでしょう。
「スパークス」については、何かのもじりになってるわけではなく、シンプルに足が速そうな名前にしただけな気がします。
否定者の名前と能力名の関係について。
生活環境は厳しいながらも、友達や母親など人間関係に恵まれていたトップの過去。
描写は少なかったですが、友達のこともお母さんのことも好きになりました。ワチャワチャと楽しげな会話から仲の良さが伝わってきましたね。
ただ、これは楽しげな描写で能力発現時の地獄を際立てる残酷な演出でした。
…人の心とかないんか?
何の前触れもなく不停止が発現したわけじゃなく、トップが「走るのを止める」という決断をしたことが、能力発現のきっかけになってしまったのがエゲツなかったです。
みんなの幸せを思った行動がみんなを傷つけてしまう…。
いや、ちょっと酷すぎますね。神のクソ野郎め。
風子、タチアナ、チカラ、シェン…。
否定者は基本的に能力発現時に大切な人を失っています。
目覚めたトップに「誰?」と聞かれ、「誰…か」と答えるジュイス。
もしかしたら、これまでのループの中でもジュイスとトップは出会っていたのかもしれませんね。
ループを繰り返すジュイスさんの孤独が垣間見えました。
「レースで事故が起こることも予め知っていたのでは?」「レース前に止めてあげることはできなかったのか?」と疑問に思いましたが、そうしなかったということは何か理由があると考えるのが妥当でしょう。
例えば、これまでのループの中で、「トップのレース出場を止めさせると、別のタイミングで能力が発現して被害が甚大になってしまった」みたいなケースがあったのかもしれませんね。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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