漫画研究室

ジャンプ作品の感想や考察を書いている個人ブログです。ジャンプ感想を毎週更新中。ワートリ感想を毎月更新中。呪術廻戦・アンデラの単行本感想を随時更新中。

【2021年41号】週刊少年ジャンプ感想:アンデラ 78話・ドクスト 210話・サカモトデイズ 38話

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週刊少年ジャンプ2021年41号 集英社

2021年41号のジャンプ感想

今回のアンケートは「アンデラ」「Dr.STONE」「SAKAMOTO DAYS」で送りました。

「アメノフル」にも入れたかったんですけどね。枠が足りなくて断念しました。
ギャグとバトルの絶妙なバランスが面白い作品で好きでした。次回作に期待してます。




アンデッドアンラック 78話

巻頭カラーは、ユニオンとアンダーの集合絵。
集合絵というのは予想の範疇だったんですが、円卓を囲む構図は全く頭になかったので、一目見て「こう来たか〜」と唸りました。カッコ良かったです。


トップが変身してタキオライザーに。
仮面ライダーみたいなデザインでした。変身のタイミングでベルトが回転してるところとかもそれっぽかったです。
あと、細かいところですが、変身時の掛け声の「UNIFORM」が「UN」から始まる単語になってるところがセンス抜群でした。好きです。

あと、少し脱線した話なのですが、10話でもトップがスーツのようなものを着ている描写があったことを思い出しました。

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アンデッドアンラック10話 戸塚慶文 集英社

タキオライザーのスーツとは、装着方法や見た目が少し違います。
これの改良版がタキオライザーなのかもしれません。


「SET GO!!」

日本海、中国、イギリス…と地球を一周。トップの速度が想像を遥かに超えていて驚きました。こういう規模のスピードだったんですね。

時速50万kmが停止不能領域に達した速度で、全速力が停止不能領域の200%オーバーということは、トップの最大速度は時速150万kmくらいということになります。
光速は時速10億kmらしいので、流石にチカラの言っている「光の速度」には及びませんが、それでも超高速です。

トップの速度に対して「ここまで速いとチカラの目視が間に合わなくてトップを止められないんじゃないか?」とか色々と疑問が思い浮かんだんですが、あまり深く考えるのは野暮なので基本的に我慢します。


ただし、「この速度なら地球の重力を振り払って宇宙空間に飛んでいくのでは?」という疑問については、公式から答えが提示される可能性があると思うので、少し考えてみたいと思います。

高校物理で習ったんですけど、物体はある一定の速度を超えると、地球の重力を振り切って宇宙空間に飛んでいってしまうんですよね。これが第二宇宙速度というやつで、だいたい時速4万kmくらいらしいです。
逆に、宇宙空間に行こうとすると、この速度を超えないといけないということになるんですが、まあ、詳しいことは近いうちにドクストが教えてくれるでしょう。

さて、トップの最高速度は第二宇宙速度を大きく超えているので、現実世界の物理法則に従うなら宇宙へ飛び出していくはずです。つまり、作中描写は物理法則と矛盾してるんですよね。
もちろん、これを物語上のフィクション演出と解釈することもできるとは思うんですが、個人的にはアンデラ世界の重力についての伏線として解釈したいです。

アンデラ世界の物理法則は、公転が存在していないなど、現実のそれとは少し異なります。
特に、重力については「キャラのプロフィールで体重が不自然に伏せられている」という謎があるぐらいですし、現時点で明かされていない何かしらの設定があると思っています。

自分は、「アンデラ世界の重力は現実世界の重力とは異なるシステム」という予想をしています。
現実世界の重力は、どんな状況でも一定の力で地面に引き寄せようと力が加わります。それに対して、アンデラ世界の重力は、状況に合わせて力の大きさが変わってるんじゃないですかね。

つまり今回の描写に関しては、「トップが宇宙空間に飛び出そうとするくらいのスピードを出すと、それを引き留めるに相応な重力が加わっている」という解釈をしています。


重力や公転については、こんな記事も書いているので宜しければ。


不動のチカラが真逆の「止まるな!」と言ったり、アンディとのハイタッチからのグッドサインなど、今回は情報が詰まったエモい演出も多かったです。めちゃくちゃ盛り上がりました。

ただ、これだけ盛り上げておいて、成果がクリード武装破壊だけなのは正直物足りなかったですね。今回はそこだけ残念でした。
まあ、このスピードでクリード本人を蹴ると死んでしまいますし、トップに人を殺させるわけにはいかないので仕方ないのか。

勿論、トータルでみると大きくプラスの回でした。
今号のアンケート1位です。

Dr.STONE 210話

ロケット造りは日本で。
世界中を巡る大冒険の終着点は日本という胸熱展開でした。

そういえば、ルリを含めた日本待機組は石化したままですね。
これだけ時間が経っていると、石像の保存状態が少し不安になってしまうんですが、流石に杞憂…ですよね?大丈夫と信じておきます。
成長したスイカと再開したときの日本待機組のリアクションが今から楽しみです。


メデューサの蘇生能力について。
「当たるぜ 船乗りのカンは」は百発百中。龍水の「カン」は物語を円滑に進める上でも便利そうです。

少し気になったのは「最近起こした21世紀人 大多数の連中にはよ」という千空のセリフ。
蘇生能力を隠すこと自体は妥当な情報統制と納得できるんですが、情報統制が必要になるくらい人口が増えたという状況に環境の変化を実感しました。
今となっては、千空と直接面識のない人が大多数を占めてるんでしょうね。全体の統制を取る難易度が鬼のように上がってそうです。

昔のマグマみたいにボスを狙おうとする野心的な人間が世界各地に現れてもおかしくなさそうです。今更そんな脱線展開はしないのかな?


月への片道切符について。
一読者としても、理性で納得できても感情的には違和感が残っていたので、クロムが「許すかよ んなもん」とハッキリ言ってくれたのは何だか嬉しかったです。
クロムらしい真っ直ぐさでしたし、この役回りはクロムにしかできませんね。

クロムがスイカを誘ったのも良かったです。
イカが一人で頑張ってた時期のエピソードが大好きなので、当時の努力があれきりにならず、再び皆のために活かされそうで良かったです。
まだまだスイカはお役に立つんだよ。

あと、SAIが新人科学使いコンビの教師役になったりと、全体的にキャラが余すことなく使われている感じがしました。
ドクストはキャラ数が多めですが、一人として同じ役回りのキャラはいないところが凄いです。

SAKAMOTO DAYS 38話

前半の死刑囚も個性的で面白かったはずなんですが、後半の篁さんにインパクトを全て掻っ攫われてしまいました。

そもそも強キャラ組織に所属しているお爺さんという設定が大好物ですし、車を真っ二つにする見開きの迫力に圧倒されてしまいました。
アンケートにサカモトを入れた理由の9割はこの見開きです。

少し脱線ですが、最強のお爺さんといえば、鈴木先生の過去作「骸区」を思い出します。
名作読切なのでオススメです。読んだことのない方は是非。
骸区 - 鈴木祐斗 | 少年ジャンプ+


篁さん以外で良かったところを挙げると、死刑囚アパートがモブを輪切りにするところとかですかね。
身体が切断されているのに合わせて、セリフの吹き出しまで切断されていました。
こういう演出好きです。


あと、ORDERの車内での会話も全体的に好きでした。
大佛の自由すぎる言い訳と神々廻のツッコミの組み合わせが良いですね。
会話を読んでるだけでも面白かったです。

強キャラがコミカルな会話をしているシチュエーションが好きです。


ここまで読んで頂きありがとうございました。
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