週刊少年ジャンプ2021年50号感想:アヤシモン1話・呪術廻戦165話・ヒロアカ333話
ジャンプ2021年50号の感想です。
今号から「地獄楽」の賀来先生の新連載「アヤシモン」がスタート。
今週のアンケートは「アヤシモン」「呪術廻戦」「ヒロアカ」で送りました。
アヤシモン 1話
全体的にシンプルな面白さで、すごく読みやすかったです。
良い意味で「頭を空っぽにして楽しめる」1話でした。
賀来先生の前作「地獄楽」が「ちゃんと読む必要のある作品」だっただけに、読み味がガラッと変化していて意外でしたね。
読みやすかったのは、ストーリー要素が少なめでギャグ要素が多かったからだと思います。覚えないといけない設定が少なくてギャグで笑いながら読むだけでした。
ギャグの中だと、冒頭のプロレス・相撲・パン屋をテンポよくクビになるところとかが好きです。読み始めてすぐに好きになりました。
あと、キャラも良かったです。
マルオは馬鹿で力を持て余したキャラ。
「なんか今すげえ…すげえ主人公っぽくねえ!?」とか狂ってて好きですね。
どことなくチェンソーマンのデンジの面影を感じました。藤本タツキ先生のアシスタントをやってたことがあるらしいですし、やっぱり影響を受けてたりするんですかね。
ウララ姐さんは、妖しい雰囲気と子供らしい雰囲気を併せ持ったキャラ。
「ド ち ん ぴ ラ」のときと「え?人間なの?ほんと?」のときの表情のギャップが好きです。
賀来先生の性癖が詰まってそうですし、人気出そうな感じもありますね。
現時点では「『主人公が悪い敵をブッ飛ばす』という少年漫画の一番シンプルな面白さをストレートに描いた作品」という印象でした。
ここにシリアスなストーリー要素も入ってきたら更に面白くなりそうな期待感があります。
呪術廻戦 165話
虎杖vs日車のバトル。
日車が木槌の具現化と消去を左右交互に繰り返して殴り続けていたアイデアが面白かったです。術式を手に入れたばかりとは思えないハイレベルな工夫でした。
呪術師の才能に説得力を持たせるために、「T大学法学部受験」「旧司法試験」というエピソードを持ってきたのも面白かったですね。
本来は関係がないはずの呪術と勉学の才能を併せ持っていることで、特定の分野に限らず「何かを習得すること自体」が得意というイメージが湧きました。「結界術から逆算する形で呪力操作による強化術の勘をつかむ」の「逆算する形」という部分も才能マンっぽさがありましたね。
「裁判をモチーフにした能力なのでやり直しを請求できる」は納得度の高いルールでした(別事件を扱ってるので二審ではないですが)
やり直しのルールで思わず唸らされた直後、「虎杖悠仁は2018年10月31日渋谷にて大量殺人を犯した疑いがある」をブチ込まれました。
ここで大量殺人の話が再登場したこと自体にも衝撃を受けましたし、「あぁ俺が殺した」と虎杖が即答したことで更なる衝撃を受けました。
パチンコは嘘をついて誤魔化そうとしていたのに、大量殺人は即答で認めてしまうのが虎杖らしかったですね。虎杖の罪悪感の大きさが分かります。
今後の展開については「日車が虎杖の弁護に回るのでは?」という予想があり得そうと思っています。
日車の性格的に考えて何か事情のありそうな虎杖をスルーすることはできなさそうですし、メタ的に考えても正義感の強い元・弁護士を死滅回游に登場させたことに納得感があります。
実際、大量殺人をしたのは虎杖ではなくて宿儺なので弁護の余地は全然あるとは思います。
ただ、日車の弁護でジャッジマンから無罪判決を引き出したとして、それが虎杖にとって「救い」になるかどうかは別問題ですね。
正直、虎杖の性格的に自分のことを許せるとは思えないです…。
僕のヒーローアカデミア 333話
死柄木に「新秩序」を奪われて絶望と思いきや、スターの捨て身の反撃。
「世界の脅威と私一人の1:1交換なら安いものでしょう」という覚悟の決まり方が最高にカッコ良かったです。微塵も悔いを感じさせない最期の表情も良かったですね。
メタ的に考えてスターの敗北は既定路線みたいなところがあったんですが、それでも「死なないで欲しい」と思わずにいられない魅力的なキャラでした。少し前に登場したばかりですが、既にヒロアカの中でトップクラスに好きなキャラです。
死柄木の中で暴れるスターの「新秩序」
普段はルール無視の何でもアリのようなAFOの個性ですが、今回ばかりは「『奪う』か『与える』か」という自らのルールに縛られて苦しんでいたのが皮肉で痛快でした。
あと「反射が壊された」というモノローグがあったように、「新秩序」はAFOの所有する個性を破壊することもできたのが良かったです。一時的な弱体化ではなく回復不能なダメージを与えれたのが大きい。
最終盤のバトルで「反射が残っていたらヤバかった」という展開が来たら胸熱です。
スターが爪痕をしっかり残してくれて嬉しかったです。
一言感想
アンケートの3枠には入れられなかった作品の感想を一言ずつ書いていきます。
ドクスト:インターネットの完成が爆速すぎる。少しずつ開発の所要時間が短くなってきてはいましたが、遂にここまで来たかという感じ。
ロボコ:日めくりカレンダーの「朝はおかん 夜はおとん」が好き。面白かったは面白かったけど、本人へのコネクションなしでこれをやってしまう度胸が怖い。
夜桜さんちの大作戦:Cカラーの四怨姉ちゃん、需要と供給が一致していてありがたい。
アオのハコ:距離を置く千夏先輩がズルい。宿題を持って「共に燃やそう」と言ってる雛が可愛かったです。今がチャンスだぞ。
サカモトデイズ:いつも通り構図で優勝。「痩せると強くなる」という初期設定を捨てたのにはビックリしました。
あやトラ:告白回。ただしスイートポテトは食べ続ける。
逃げ若:100人単位で人を動かすマクロなバトルが面白い。他の漫画ではなかなか楽しめない面白さ。
PPPPPP:最近微妙になりかけてたけどレイジロウの回想で持ち直しました。レイジロウのキャラが良すぎる。
高校生家族:ゴメスは何もしてないのに周囲が勝手に面白くするのズルすぎる。交番を襲ったエピソードにビビるところで笑いました。そういやそんなことしてたな。
アンデラ:否定十三人一首、上の句と下の句を繋げるとエモい。
マグちゃん:素敵な日常回。「お前もう『狂乱』名乗るな」も好き。正論すぎる。
NERU:キャラが多すぎたのと地味な展開が多かったのが敗因かな。丁寧に再読したら普通に面白かったので是非。