漫画研究室

ジャンプ作品の感想や考察を書いている個人ブログです。ジャンプ感想を毎週更新中。ワートリ感想を毎月更新中。呪術廻戦・アンデラの単行本感想を随時更新中。

呪術廻戦12巻「渋谷事変-降霊-」感想

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呪術廻戦12巻 芥見下々
ネタバレあり。未読の方はご注意ください。

呪術廻戦12巻の感想・考察です。
各話の感想・考察は基本的に毎週のジャンプ感想で書いていたものを再編集したものになります。



表紙

12巻の表紙を飾るのは金の亡者・冥冥さん!!

正直、普段と見た目が違いすぎて最初は誰だか分からなかったです。
お札を口にくわえてたおかげで分かりました。
変な気づかせ方だな笑


あと、露出が凄いですね。なぜ脱いだんだ?笑

買う前は「本屋で買いにくい表紙だな」と思ってましたが、本屋で買うときは帯で下の方が結構隠れてくれてたので良かったです。笑


第98話 渋谷事変⑯

帳の基
帳の基については色々と考えてたんですが、想像以上に設置の自由度が高かった模様。

明治神宮前に基が一つしか無かったことや、ビル屋上に基が三つも集中していた謎は解消できそう。 深く考えるだけ無駄でした。

 
猪野さん
猪野さんはやっぱダメだったか…。
とりあえず死んではなくて良かったです。一安心。

任務のたびにちょっとだけ顔を出して噛ませになって退場するキャラに収まって欲しいですね(おい)。

 
パパ黒
イタコのお婆さんがパパ黒のパンチで死んでたらどうなるんでしょう? 降霊は解除されるのかな?

もし解除されないのなら、作中準最強格のキャラが五条悟のいない世界に解き放たれることになります笑


冥冥さん
冥冥vs呪詛師は、バトル直前というところまでしか描かれていませんでしたが、余裕で圧倒してたみたいです。

『用益潜在力』の注釈で笑いましたw

この終わり方的に、冥冥vs偽夏油も期待していいんですかね?
この二人には生前の面識もあるはずですし、冥冥がどんなリアクションするかが楽しみです。

 
野薔薇
何気に野薔薇の単独戦闘は初めてですね。

ただ、九相図戦の暴れっぷりを見てるので不安は全く無いです。むしろ楽しみ。


第99話 渋谷事変⑰

野薔薇さんなら圧倒できると予想していましたが、想像以上に苦戦しているようです。

「強いだけで勝てる世界じゃないんだよ」

主人公側が不利な時にやると凄い盛り上がるセリフなんですが、敵側にやられると実力を発揮できないのがもどかしい気持ちになります。


この呪詛師は交流会のときに「柔造に刀からも手を握ってもらえと言われたからこうしてる」みたいなことを言ってましたね。
手がついているのはただのデザインかと思い込んでたんですが、術式に関係があるようです。

遠隔操作&遠隔探索あたりですかね?
ネタが分かってしまえば対処はそれほど難しくないでしょう。


七海が伊地知を病院に連れて行かずにこっちに来たということは…?
つまりそういうことなのか?

いや、俺はまだ伊地知の生存を諦めないぞ。


第100話 渋谷事変⑱

祝!100話到達Cカラー!!

…のはずなんですが

生存:2名 封印中:1名 生死不明:1名 死亡:2名

メンツがやばい笑


ナナミンの無双からは、虎杖vs蝗GUYのときの「小細工では埋まらない実力差が 両者にはある」を思い出しました。
伊地知を刺し、京都交流会にも現れた呪詛師の術式は、自律して動く手のついた刀のことだと思っていたんですが、七海から致命傷を受けるたびに頬のマークが一つずつ消えており、「俺の術式がなければ死んだいた!」とも発言していることから、この身代わり能力が術式だったようです。

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呪術廻戦100話 芥見下々

となると、同じ術式の応用でこの2つの能力ができるとは考えにくいですし、自律刀の方は呪具なのかもしれないですね。

 
そして虎杖と腸相が会敵。

腸相からすれば弟達の敵。
実力的にもそうですが虎杖の性格的にも戦いにくそうです。




第101話 渋谷事変⑲

伊地知さん生存。信じる者は救われる。


ナナミンの「足手纏い 邪魔です」からは、優しさと思いやりしか感じないですね。本人は優しさから言ってるつもりじゃないかもしれないですけど。

ただ、野薔薇に待機を命じたのおかしいんじゃないかな。
野薔薇は小細工なしの殴り合いこそ強いので改造人間の処理に向かわせるべきなのに。

新田さんの保護を優先しただけなのか、あるいは冷静な判断ができなくなってるのか。


冥冥さんと偽夏油がついに対面。
会話をしながらも脳内でずっと思考を回しているの強者感があります。
冥冥さんが五条悟について「強さ」の一点でしか信用してないのが笑えますね。


偽夏油は特級特定疾病呪霊「疱瘡神」を召喚。
領域展開をされたときは焦りましたが、即死系の能力ではないっぽいですし何とかなるでしょう。

冥冥さんシンプルに強いですし。
黒棺っぽい攻撃を凌いだことで自分の中での評価がまた上がりました。


腸相vs虎杖。
「穿血」は京都交流会で賀茂憲紀が御に撃ってた技ですね。
あのときは奥義って感じじゃなかったけど、極めるとこんな威力になるのか。

虎杖は左腕に深傷を負った一方で腸相は逕庭拳をまともに食らったのにピンピンしてます。結構やばいかも。


第102話 渋谷事変⑳

命を懸けた縛りでの能力の底上げ。
無理矢理だと縛りにはならないので、心の底からの畏怖・敬愛・崇拝のような感情が必要だと考えられます。

金の亡者の冥冥さんが戦闘において一番頼っているのが、金ではどうにもならない他人の感情なのが皮肉で面白いですね。

一級術師にふさわしい実力を見せてくれた冥冥さん。
ただ、バードストライクのネーミングセンス、ドヤ顔的な表情、「五条悟を除いて存在しない!」という情報でなぜかジワりました笑
というか、そもそも何で五条悟に撃ったことあるんだよ笑


偽夏油の「やるじゃないか 最近の術師にしては」というセリフ。
まるで呪術全盛の平安時代のレベルを知ってるかのような言い方ですね。
偽夏油=天元説が少し有力になったかも。

偽夏油については「少なくとも九十九とグルは確実だよね」ってのが私の持論です。




第103話 渋谷事変㉑

回避困難な高速攻撃になんとか対処しようとする虎杖と、フェイクを駆使して距離を取ろうとし近づかれても足や顎を狙う腸相。
二人ともバトルIQが高いですね。

今回、ストーリーはほぼ進んでいないんですが、バトル描写だけでこの面白さ。
アニメで見ていると錯覚するほどにキャラのアクションが分かりやすかったです。


若干虎杖が押されてる感じですが、ミニメカ丸が反撃の糸口になるか?


第104話 渋谷事変㉒

頭脳廻戦と見せかけてゴリラ廻戦(定期)

本当かどうかが分からない謎科学な説明は大好物です。
こういうのって事実とフィクションの配分を間違えたら「何言ってんだコイツ」ってなるんですが、今回のはかなり良い配分で信じ込めれました。てか実際そうなんじゃないかな。
いや、血液を操るキャラがいる時点で事実もクソもないんですが笑。

謎科学は呪術が多用するナレーションとの相性もいいと思います。


肝臓直撃!!
肝臓はヤバイよね。知らんけど。なんかやばそうな気がする。

ここまで追い詰められたなら、宿儺の術式が体に刻まれる展開になる可能性も結構高くなってきたんじゃないでしょうか。


第105話 渋谷事変㉓

主人公が死にかけていても読者を強制的に笑顔にできる力技がこちらです。

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105話


虎杖覚悟決まりすぎてるだろ…!
ほんとに高一ですか?

死に際の覚悟の決め方といえば少年院を思い出しますが、あの頃と比べると実力的にも精神的にも成長しましたね。
でも、作中の時間では多分まだ数ヶ月なんですよね。成長スピードが異次元。


腸相の血栓症のリスクの説明からの一切迷いのない「来い」がカッコよすぎました…。

主人公を殺そうとすればするほど好感度上がっていくバグですね。


存在しない記憶については、流石にネタとして被せただけで、何かしら真面目な説明があると思います。




第106話 渋谷事変㉔

これ呪術廻戦じゃなくてホラー廻戦だよ…。


存在しない記憶
腸相の脳内に流れこむ「虎杖が仲良し兄弟である」という"存在しないはずの記憶"。

腸相の「どういうことだ」というガチのリアクションから察するに、"今流れ込んできた記憶"としてじゃなくて"本当に経験した記憶"と認識してるっぽいんですよね。


この"存在しない記憶"という現象自体は東堂ともあったんですが、あまりにも東堂がアレな人なので、読者が勝手に「東堂ならそういうこともあるか」と納得してたんですよね。虎杖じゃなくて東堂由来の現象だと。

ん?ちょっと待て。
これが虎杖由来の現象だとすると、東堂は"存在しないはずの記憶"を突然脳内にねじ込まれた上で、順応して「親友」とか言ってたことになるの??

やべぇ。やばすぎるよ…。


この"存在しない記憶"現象については、「虎杖の生得術式説」「宿儺の生得術式説」「爺ちゃんの呪い説」「虎杖呪骸説(呪骸に付与された呪術)」とか色々と説があるみたいですね。

個人的には「爺ちゃんの呪い説」が結構好きです。
爺ちゃんの遺言である「オマエは大勢に囲まれて死ね」と虎杖の「こっちはこっちで面倒くせぇ呪いがかかってんだわ」がカチッとハマりますしね。

でも「虎杖呪骸説」も以前から割と納得してる説なんであり得るよな〜とは思ってます。
そもそも化け物じみた身体能力や宿儺の器であることなど、虎杖には謎が多いですしね。


「『もしも』の扉絵も順平の脳内に溢れ出した"存在しない記憶"だったという説」を見たときは流石に泣きました。
でも多分当たってる。泣く。


美々子と菜々子
美々子と菜々子が虎杖のもとに宿儺の指を持って登場。

よく偽夏油から逃げ切れましたね。
偽夏油は獄門彊から離れられないですし、逃げるだけなら意外と簡単だったのかな。


この二人が宿儺の指を持っている理由として考えられるのは

①偽夏油が集めてたやつを奪った
②故夏油が集めてたやつを受け継いだ
③偽夏油に裏切られたときの保険として独自に集めた

①は実力的に難しそう。②は虎杖出現前は指自体の価値が低いので考えにくい。
③が本命かな。


指を一本追加で食わせたら虎杖にはどういう影響が起こるんでしょうか。

契闊のときに「誰も殺さないし傷つけない」という縛りをしたので、今回は出てきてもやれること無いんじゃないかな〜と思っていたんですが、よくよく考えてみやると今回は契闊と関係なく体を乗っ取れそうなのでやりたい放題なのかもしれないです。

「宿儺顕現→肉体修復→渋谷で大暴れ→偽夏油の計画ぐちゃぐちゃ」
が一番あり得る流れじゃないですかね。


逆に、虎杖の自我が残ったままなら、期待したいのは宿儺の術式が体に刻まれるパワーアップ展開ですね。
宿儺ではなく虎杖に真人を切り刻んで欲しいです。


禅院直毘人
直毘人が本心から五条悟の封印を楽しんでいるようで、「何だこのクソ親父は!?」と一瞬キレかかりましたが、ちゃんと強キャラとしての責務は果たしてたので、好感度は若干マシになりました笑


今回の描写から直毘人の術式の流れをまとめると、

手元の画面に対象を写す→画面に写っている対象を殴る→直毘人の体が対象の位置にワープする→対象の本体を殴る

こんな感じでしょうか。


カウンター狙いでガン待ちとか、そもそも触れない相手(毒とか刺とか)だとキツそうですが、初見ではほぼ不可避のパンチですね。
さすが禅院家の当主。メチャクチャ強いです。

ちょっとだけ気になったのは、真希さんが実の父親の術式の詳細を知らなそうってこと。
禅院家の闇は深い…。


海の呪霊
海の呪霊から大量に吐き出された白骨死体。
渋谷事変の序盤にスクランブル交差点から人を吸い込んだのは、やっぱりコイツの仕業だったみたいですね。

殺人自体は漏瑚とか花御も普通にやってるんですが、海の呪霊と真人は殺した後、更に遺体を冒涜してるので胸糞感がより強いです。




単行本おまけ

じゅじゅさんぽ『外出自粛』
11巻に引き続きリモートネタでした。
一年トリオよりも悲惨ですね笑


いつか言おうと思って放ったらかしになってた設定
降霊術の孫が飲み込んだのは甚爾の遺骨
タバコの吸殻という予想は外れてしまいました。ただ「降霊にはDNAが必要」という予想は結構惜しかったですね。


釘崎のトンカチとナナミンの腕時計
気にすらしてませんでした…。もう少しちゃんと読もう。


制服の裏設定
虎杖のフードは五条先生が勝手につけたみたいな話もありましたし、高専の制服は自由度が高いですね。

二次創作をされる方にはありがたい情報だったかも。


特定疾病呪霊
そもそも登場のタイミングがコロナと被ってたので「おいおい芥見先生大丈夫ですか?」と思ってたんですが、色々配慮された上で偶々タイミングが悪すぎただけなのかな。

いや「コロナ流行っとるな→よし病気に関連した呪霊を出そう→実在はマズいな→天然痘にするか」だったのかもしれないけど。
真実は芥見先生の心の中…!


サイドテールの剣
後付け設定なことを堂々と明かすの嫌いじゃないです笑
むしろ好き。


九相図の血赤操術
血液不足や血液凝固の問題など細かい説明。
少しだけ気になってたのでありがたい説明でした。


来訪瑞獣
説明がゆるいせいでどうしても強いように思えませんね…。
本編では不発に終わった「竜」はさぞかし強いんでしょう笑


ジャンフェスルポ漫画
全コマに笑うポイントがありましたが、一番はお偉いさんの靴を舐めて回るところですね。これは酷い笑

自分もジャンフェスに行ったので、もしかしたら芥見先生とすれ違ってたのかも?



ここまで読んで頂きありがとうございました。

面白かったらスターをつけたりシェアをして頂けると嬉しいです。

また別の記事でお会いしましょう。