アンデッドアンラック2巻「我々は否定する」感想
ネタバレあり。未読の方はご注意ください。
アンデッドアンラック2巻の感想です。
基本的に毎週のジャンプ感想で書いていたものを再編集したものになります。
▼3巻の感想はこちらから▼
- 表紙
- No.008 変わる私は好きですか
- No.009 我々は否定する
- No.010 これが私の着たい服
- No.011 Longing
- No.012 SPOIL
- No.013 Revenge
- No.014 Dream
- No.015 Truth
- No.016 Victhor
- 単行本おまけ
表紙
ジーナの髪色はピンク、タイトルの「アンデッドアンラック」は緑とオレンジ。
中々攻めた配色ですね。
そもそも色の塗り方がハッキリしているのも独特な感じがします。
今回も、最初のページを開くとモザイクバージョンの表紙が見れますよ。
でも需要はどこにあるの…?笑
戸塚先生のこだわりは続く…。
No.008 変わる私は好きですか
アンディ(とジーナ)に起こった不運はUFOのビームでした。
やはり風子の起こす不運は画面映えしますね。
スタングレネードで光が通ることを確認したのも伏線だったとは…。伏線の張り方が巧すぎます。
ジーナとの別れ際にキスをしたアンディも流石のイケメンっぷりですが、ここで目をそらせる風子もイケメンです。
これだけ良いキャラだったジーナを早々に退場させるとは強気な選択ですが、こんな別れを描かれたら文句なんて言う気が起こらないですね…。
献杯。
組織の新キャラ登場もワクワクします。
アンディの攻撃への対処からもキャラが少し分かりますね。こうやって地味にキャラの紹介を入れるなんて漫画力が高すぎますw
長髪ヘルメット = 剣士
シェン = 格闘
おしゃぶり = 防御を武将に任せてる。無気力。
武将 = 兜で弾を弾き飛ばしてる。おそらく「不壊」。
サングラス = 銃
カメラ = ?
穴あきオッサン = 求道玉。シルエット的にコイツが技術者。
褐色イケメン = ?
最後に『キンッ』って献杯して〆るのもお洒落でした。
No.009 我々は否定する
ユニオンの紹介と世界設定の開示が同時に楽しめる欲張りセット回でした。
ボスの能力について少しだけ考えます。
アンディとタチアナに共通するのは「攻撃したくない相手に攻撃しようとしていること」。
愛を否定する「非愛」の否定者とかどうでしょう?
ジーナとの会話で明らかになっていたことですが、この世界には現時点で星は存在しません。
今回の『UMA 銀河(ギャラクシー)を追加する』から察するに、「UMAの追加=理(ルール)の追加=概念の追加」ということなんでしょう。
UMAと理の関係性はなんとなく分かってきましたが、否定者と理の関係性はまだ分からないですね。
UMAと否定者の関係は、UMAバーンと否定者不燃(アンバーン)のように、対になっているようです。
他にも、今回の情報からは色々と妄想・考察が広がりますね〜。
そして、これだけの情報量のある今回ですら、ただの設定回にはとどめずに一気にクエストまで話を進めています。相変わらずテンポが良すぎで凄いですね笑
No.010 これが私の着たい服
今回のモザイクはここ
UMA「クローゼス」とのバトルで再生する服をGET。
さらに、UMA「スポイル」の捕獲任務の目的地がニューヨークであることが判明しました。
たった19ページの中に「風子の他人を思いやる精神」「風子とアンディ信頼関係 」「UMA初登場」「シェンの好感度UP」「否定者以外の組織の構成員の立場」「再生する服GET」「次の敵の能力・目的地判明」など、無数の要素が詰め込まれています。
凄い情報量。それでも既出情報の確認があるおかげで、混乱せずに読むことができます。
出来過ぎかよ。
「ムイさん」→「ムイちゃん」への呼び方の変化で、風子が他人と距離を詰めていることが描かれています。
細かいところまで考えられていて凄いと思います。これ、どれだけ練ってるんでしょうね。
UMA服に対応する否定者は「不服」になるはず。
一見何も関係ないように思えますが、UMA服に対抗する手段が「不服」になっていると…。
言葉の使い方というか遊び方が上手すぎます。
服だけに限らず、全てのUMAへの対抗手段がその否定形(不○)になっている可能性も出てきましたね。
服のUMAには「1129」と管理番号が振られてたので、アンディの胸の数字「1865」も管理番号だと予想します。
服の番号は「1129(良い服)」と駄洒落になってますし、「1865」の方も駄洒落になってるのかもしれませんね。
「spoil」って「駄目にする」で覚えてたんですけど「腐らせる」という意味もあるんですね。
対となる否定者は「不腐(ふふ)」で良いのかな。「防腐」なら聞き馴染みがあるんですが「不腐」は違和感がありますね。
今まで出てきた否定者は「不死」「不運」など日本語として不自然でない単語でしたが、これからはこういう否定者も出てくるのでしょうか?
No.011 Longing
Longingという街は調べたところ実在しないそうです。
ただ単語自体には「憧れ」という意味があるので、伏線になってる可能性はあるかもしれないですね。
ネバダからNYまではこれくらい。ゾンビさん歩くの頑張ったな笑
ちなみに大移動の理由は、ゾンビがニューヨークヤンキースのユニフォームを着ていることから、生前のヤンキースへの想いが強すぎた説が有力です。
アメリカ西部出身でヤンキースを応援するって、大阪出身で巨人応援するぐらい肩身が狭そうですけど(偏見)
被害の日付とか名前が伏せられてるのには何か意味があるんですかね?
ただ単に余分な情報をカットしているだけかもしれませんが、自分は設定上の理由があるんじゃないかと疑っています。
1話でも電車の路線の名前とかは伏せてましたが、何かしらの意味はあると思うんですよね。
記憶抹消技術が出てきました。
否定者やUMAの能力の可能性もありますが、ニコが自分の記憶をいじってたのと同じ原理だとすると、古代遺物の可能性が一番高いんじゃないかと思います。
不治がアンディの死に方のヒントになるのを言及しておいたのは、スポイル編終わった後にスムーズに不治編に移行する布石かな。抜け目ないですね。
風子ちゃんはアンディにベタ惚れのくせに、アンディが死ぬ方法を見つけることには前向きなあたり、「二人が最高の死に方を見つける話」をちゃんとしてて良いと思います。
気になるのはシェンの「あの戦勝の神(ヴィクトール)」というセリフ。
多分記憶を解放したときの状態(傭兵時代の戦闘力)のことを言ってると思うんですが、こんな大層な呼び名がついているということはアンディって結構有名人?
「血廻 紅盈月」
左腕と左脚を切り落としてから攻撃してますね。脚は高速移動のためとして腕は何のため?気になりますね。
ちなみに盈月はググったところ満月と同じ意味っぽいです。
血が円をいくつも描いてるのが満月を表しているということなんでしょう。
アンディが空を舞ってる見開きの奥に教会らしき建物が描かれています。
周りの景色から浮いているので、UMAスポイルの居場所はここの可能性が高いと思います。
だから何ってわけじゃないですけど。
アンディの不壊の刀。
意外と鍔のデザインが可愛いですね。不壊の正体がますます分からなくなってきました。
No.012 SPOIL
シェンの能力の発動条件は「ある程度の距離で対象を視る」であることが判明。
ウインクはただの癖だったんですね笑
「UMAとの戦闘経験は?」と聞かれて「おぼえてねぇな」と返すアンディ。
「記憶を封印してる時期の経験については分からない」という意味でしょうか。
ん?いやちょっと待て。あなたが戦って服従させて着ているのもUMAでは?笑
「浮気だってんなら断るが」
「あははいいよ!! いってあげて!」
アンディと風子の会話がもはや付き合い始めて10年目のカップルにしか見えないですね笑
アンディは少し突飛なところもあるけれど言動はかっこいいですし、風子はその突飛なところすら受け入れた上で好きになってるのが良い。
前回の予想が正解!やった!
アンディが空を舞ってる見開きの奥に教会らしき建物が描かれています。
周りの景色から浮いているので、UMAスポイルの居場所はここの可能性が高いと思います。
腐っていない子供が登場。
もしかしたら子供はスポイルの能力の対象外なのかも。ちなみに風子ちゃんは18歳なのでセーフ判定になることになります。
「否定者はUMA(ルール)の器」
理(ルール)とUMAが関連しているのは元々予想されていましたが、これでほぼ確定ですかね。
UMAが理を象徴する存在であり「UMAが追加されると理も追加、UMAが討伐されると理は削除」という関係のようです。
気になるのは否定者の立ち位置です。
「器」という言葉からは「UMAが先にあっての否定者」というイメージを抱きます。とはいえ、やっていることはUMA(肯定)と否定者(否定)で真逆なので…。
よく分からない笑
No.013 Revenge
今週のモザイク
扉絵は相変わらず良いんだけど、ワンパターンなところがあるのでもう少し変化が欲しいところですね。
ツイッターのおまけ絵みたいな緩いコーナーにするとかはダメなのかな?
というかCカラーを早く下さい。
アメリカなのに「ヒマワリ保育園」ですか。
風子の日本語がアメリカでも普通に通じてる問題と合わせて、言語の設定については細かく考察したいところですね。
スポイルが現れたのは1週間前と判明。
UMAの追加と理の追加はセットだと予想してたんですが、もしそうだとすると「腐る」という概念が1週間前までなかったことになります。
これは1話でアンディが「腐った連中と一緒にすんじゃねえ」と怒っていたのと矛盾しますね。
ということは、UMAの追加と理の追加のタイミングにはズレがあるかそもそも全く関係ないかですね。
「夢があれば腐ったりしない」ですか…。
UMAクローゼスの時の「服に不服なら服従させられる」といい、ほんとに言葉遊びが巧みですね。
気になるのは、この言葉遊びがただのオシャレなのか、あるいは共通設定なのかというところです。
後者なら次のUMAが出てきた時の攻略法予想にも役立ちそうです。
スポイル捕獲の問題点は2つ。
一つ目の問題点は「今のところダメージが入っている様子が無い」ということ。
UMAの討伐は、力押しでは不可能で弱点を突く必要があるのかも。「夢を持つこと」が対処方法であることから考えると、カウントダウンがまだ0になっていない風子・シェン・子供たちの攻撃だけが効くとかですかね。
2つ目の問題点は"捕獲"任務ってこと。「"家も"人も腐りやすそう」と言ってるので、牢屋にぶちこんで無人地域に拘束とかはダメそう。
能力発動を完璧に止める必要がありそうです。
街の名前の「Longing(憧れ)」が伏線回収。
ゾンビがニューヨークに来た理由の考察もあながち外れでは無かったみたいなんで自慢させてください笑
No.014 Dream
スポイルがフェーズ2に移行
「ビジュアルがイマイチ」「ボスキャラの割に強くない」「アンディと相性が悪すぎる」と微妙な評判のスポイルさんでしたが、まさかのそれがある意味での伏線でした。
もうこの漫画に弱点ないでしょ笑
フェーズ2があるということはフェーズ3もありそうです。
ビームをシェンが能力で逸らします。
「自由の女神がなぜここに?NYは遠すぎるし…。」と思ったら、ラスベガスにも自由の女神ってあるんですね。初めて知りました。
「シェンの能力の発動条件=ウインク説」が結構有力っぽいですね。
それと、クローゼスには能力が効かなかったのにスポイルには効いたという謎も出てきたので、シェンの能力についてはGW中にじっくり考えてみたいと思います。
スポイルの言う「生まれ腐り還る美しさ」は分からないでもないですね。これって無常感に通じる感性と言えそうですし、こういう納得させられそうになる論理持ってこれるのが敵役に必要な魅力だと思います。
おい、無惨。お前に言ってるんやぞ。
それに対して「人が生きるのは夢があるから」と主張する風子ちゃん。
「夢があれば!! 心は絶対腐らない!!」
いいね。最高だ。かっこ良すぎて惚れます。
ボスを倒す過程に主人公の魅力が増すエピソードを自然に入れられる仕組みが上手すぎますね。
スポイルさんの能力、序盤のボスの能力として完璧ですよ。
シェン参戦!!
「腐る」という能力に対して「不壊」の武器で解決するの、もっともシンプルかつ納得できるアンサーです。しかも、不壊は1話から登場していた設定で、デザインは中国人のシェンと相性がいい如意棒。
完璧じゃないですか…。
次回も楽しみすぎます。
No.015 Truth
お、おもしれーー!!
けど能力予想が外れたから悔しーー笑
でも、おもしろいんだよな…。
円卓回以来の神回でした!
如意棒アクション爽快ですね〜!
一方的にボコれてとても気持ちがいい(クズ)。
「伸展」と「収縮」で操作できるみたいですね。アンディが中国語を話せる伏線が早速効いてきました。
中国から「出土」ってことは古代遺物は地中に眠ってるものっぽいですね。古代遺物の捜索クエストとか宝探しみたいで面白そう。
腐るには水分や空気が必要という推測。
若干強引な気はしますが、読者の意識は早くもシェンvsアンディに移っているのでスポイル戦はこれで決着しそうです。
ジーナが生身で宇宙空間にいる描写があったので、この世界の宇宙には空気がある可能性もあったんですが、今回の風子のセリフで却下ですね。
不変で空気を固定して宇宙服のようなものを作っていたと考えるのが自然でしょうか。
シェンの薄気味悪い表情最高だな〜。ギャップ〜〜〜!!
No.016 Victhor
神回を二回続けるな。いくらなんでも面白すぎるだろ。
Cカラー!
風子・アンディ・シェンの3ショットと予想してたんで、想定外のユニオンの集合絵には少し意表を突かれましたね。
ただ、本編を読んだらその意味を分からされました。コレはやられたな笑
序盤でメインキャラのカラーリングを明らかにするのは、二次創作の促進的な面でも効果的なのかもしれないです。そこまで狙ってのカラーなのかどうかは分かりませんが。
不憫なスポイルさん
前回の感想で「読者の意識がヴィクトールvsシェンに移ったから、スポイル戦は決着しそう」って書いたんですが、まさかここまで瞬殺されるとは思わなかったです笑
急に雑魚っぽく見えてきましたが、スポイルもめちゃくちゃ難敵だったはずなんですよ。アンディがいなかったら普通に詰んでたはず。
ヴィクトール再登場
ちょっとサイヤ人に見えて笑いました。
でも、分裂→瞬殺の二連続見開きがカッコ良すぎて、その笑顔はすぐに吹き飛びましたね笑。スピード感がエグい。
黒い髪の色、早い再生速度、分裂弾など、性格や記憶だけじゃなくて体の仕組みにもアンディとの違いがありそうです。
「理は絶対だ。俺は何があっても…」というセリフ的に、ヴィクトールは「生」の概念を表すUMA的な存在だったりするのかな?「不死」のアンディに対しての「生」のヴィクトールっていう感じ。
まあこれは全く根拠のない妄想なんですが、不死の能力の延長上でこの人を捉えていいのかっていうのは本当に戸惑うところなんですよね…。
強さの理由づけに「自己防衛のリミッターを外せる」を持ってくるのはありがち(八門遁甲とか)なんですが、不死の能力があるから成り立っているという根拠までちゃんと示唆されてるのがこの漫画のすごい所だと思います。
不運が効かないのは何でですかね…?
シェンの能力はヴィクトールに効いてるので、ヴィクトールに否定能力が効かないってわけでは無さそうですし。
ヴィクトールは「不敗」の否定者なんて考察もありますが、もしそうなら「致命的な攻撃は能力で阻止することができる」とかかもしれないです。
見開きの風子ちゃんの涙目での口上がカッコ良すぎて…。
こんなん見せられたらこっちまで涙目になってしまいますよ。
てかまだ16話なのに、こんなに心にズシンと来るセリフを見開きで持ってくれるの一体どういうことですか?
シェンの「捌廻山靠」!!
カックイイ〜〜〜!
「鉄山靠」っていう技は中国拳法にあるらしいんですが、「捌廻」はどうやらオリジナルのようです。これはフォロワーさんに教えてもらったんですが、「8回」と掛けてるみたいですね。
アンディが衝撃を「ドン」と8回喰らってるような描写があるんですよ。つまり、8連撃の攻撃で「捌廻」ってこと。
なるほど〜。ここでも言葉遊びですか〜。
最初読んだときはなんでこれが「最大限の時間稼ぎ」なんだろうって疑問に思ったんですが、遅れて連続する攻撃だから時間稼ぎってことだったんですね。
ユニオンメンバー全員参戦!?
風子・アンディの円卓突入時のセルフオマージュでの乱入!!??
熱すぎる!!面白すぎる!!!
次回のユニオンメンバーの能力お披露目+総力戦が楽しみすぎて気が狂いそうです。
今回のヴィクトールのセリフには意味深なものが多かったので、そちらの考察も是非やりたいところですね。
単行本おまけ
特典ポストカード
2話のCカラーがポストカードになりました。
2話から特典がつくのは割と珍しいんじゃないでしょうか?
人気の現れかな?そうだったら嬉しいですね。
キャラプロフィール
かなりの大ボリュームでした。
能力について詳細な情報が載っているので、考察するときに凄くありがたいです。
やはり一番気になるところは、全員の体重が隠されているところですね。絶対これは何かの伏線ですよ…!
番外編
ジーナの上着について。
これに自力で気付けてなかったの悔しいですね…笑
ジーナがいつでも側にいてくれるような気がしてくる心に効くエピソードでした。
Twitterイラスト
ツイッター公式アカウントでは、どこにモザイクが隠れてたかの答え合わせや、告知イラストなんかがツイートされてます。
是非フォローしましょう!!
死を覚悟した不運な少女の前に現れたのは、死を求める不死【アンデッド】!?悪辣!暴虐!真っ裸!週刊少年ジャンプにて大反響、前代未聞のピカレスク・ヒーロー新連載です!試し読みはコチラから!3話まで、100ページ以上を期間限定無料大公開中!→https://t.co/g285GiJrPT
— アンデッドアンラック公式 (@undeadunluck_of) February 15, 2020
言語関連の補足
実は私も言語問題について色々と考察していたんですが、まさかの公式から正解が!
案の定、自分が考えてた説は的外れでした笑
自由の女神の解説
解説までしてくれるとか、なんて親切なんだ…!
確かに分かりにくいところでしたが、ノリで読み進めてたら気にならないほど細かいところですよ?
本当ありがとうございます!!
ここまで読んで頂きありがとうございました。
面白かったらスターをつけたりシェアをして頂けると嬉しいです。
また別の記事でお会いしましょう。