アンデッドアンラック5巻「忘れなければ」感想
ここから始まってそこまで行くの!?
相変わらずバケモノみたいな話の密度ですね…。
▼6巻の感想はこちらから▼
注意
ネタバレを含みます。
ジャンプ本誌を読んでいたときの感想を再編集しています。
考察や解釈が間違ってることがあります。
- 表紙・帯
- No.035 この世界は
- No.036 一人じゃない
- No.037 アンデッド+アンラック
- No.038 安野雲
- No.039 左手なくても漫画はかける
- No.040 アンディ?
- No.041 痛みなんざどうでもいい
- No.042 忘れなければ
- No.043 DEADLINE
- 単行本おまけ
表紙・帯
表紙の雰囲気が暗めなの珍しいですね。
まあ、回想編に焦点を当てたらそうなるのも当然かもしれませんが。
扉(最初のページ)で海苔ノルマを控えめに回収してるの面白かったです。なぜそこまでして…?笑
帯のコピーはこちら。
「2020年8月1日、私たちは出会う。そしたらその日、私がアナタにキスをする。」
えええええ!?良すぎないですか??
これは泣きますよ。嗚咽がダダ漏れですよ。
取り乱しました。
アンデラのアオリやキャッチコピーは毎回魅力的です。
作者コメント、やっぱりTwitterの宣伝効果とか意識してるんだなって。
結局「アンデラ」で呟くことが多いんですけどね…笑
No.035 この世界は
超高密度情報回!!
風子の脳に流れ込んだイメージ、フィルの能力、世界のループ…。アンデラらしい新情報の過剰供給でした。ありがたい笑
突如 風子の脳内に溢れ出した"存在しない"記憶
まず、目次録から流し込まれた記憶では、アンディではなく全てヴィクトールとして描かれているのが気になるところでした。
アンディという別人格を作ったのは今のループが初めてだったのかもしれませんね。
あと、記憶の中のジーナが本当のおばさまフォルムでした。
能力で若作りしてない。
アンディと出会って恋に落ちなかった世界線では、能力で変わらない若さを保つ必要が無かったということか…。
こういうさり気ない描写を入れてくるのがアンデラの凄いところです。
ヴィクトールがロンギングで「不変は惜しかったが」と言ってたのは、前ループでジーナと共闘したことがあって、不変の有能性を認めてたからだったのかな。
ボイドが古参っぽいの意外ですね(失礼)
発動条件が緩くて使い勝手の良い拘束系能力として重宝されてたのかも。
そういや、単行本のプロフィールで「スカウトされた」って書かれてましたね。
ということは、世界がループするごとに能力が発現するのをジュイスに待たれてたのかも。それは普通に可哀想だな…。
過去のスポイル捕獲クエストの参加人数が4人と、今ループの3人より多いのも気になるところです。
参加人数はランダム?それともループを経るごとにクエストの難易度が上がってる?
後者だったら、ジュイスさんの「後がない」発言に繋がってくるかもしれません。
円卓に席が二つしかないコマもありました。
クエストの最序盤かな。柱が壊れてるのが少し気になりますね。
ヴィクトールともう一人いる男性は、性別追加前のジュイスさん?
ヘルメットしてないし、剣じゃなくて袋みたいなの置いてるし、先代の一席の可能性もありそうです。
ただ、その下のコマはほぼ100%ジュイスさんだと思います。
地味に「フィル=不感」が作中で言及されたのは今回が初ですね。
腕が岩に換装されてるのに、いつも親指をくわえてるのは流石に違和感があります。
能力の発動条件になってるのかもですね。
ビリーのいう「アーク」は、次のループに進むための古代遺物じゃないですかね。
ニコがこれを知らなかったということは、ヴィクトールとジュイスさんだけがループを繰り返してるっぽいです。
ビリーもループについて知ってましたが、これは古代遺物リメンバーで記憶だけ引き継いでるんじゃないかな。
他に気になったのは…
シェンの筋斗雲、実は飛べたバーン、タチアナを慰めるトップ、ちょっと寝てるトップ、急に座った一心に驚くチカラ君、ユニオンメンバーの反対を向くシェン、不正義の発動条件、念のためジュイスを警戒するアンディ、一心の中身
でした。
要素が多いッ
そして遂に確定したループ説。
考察界隈では以前から予想されてたので、知ってた方も結構いたかもですね。
自分も以前こんな記事を書いてたので良かったら。
No.036 一人じゃない
やっぱりアークはループを乗り越える古代遺物でした。
「アーク」というのはノアの方舟由来の単語らしいですね。
箱舟の英語がArkだそうです。
ジュイスさんが「ラグナロク」という言葉を使わずに世界の終わりを説明したことに違和感を感じました。ラグナロク=世界の終わりだと思っていたので。
どうやら、ラグナロクという単語は「世界の終わり」そのものではなく、「神との戦い」のことを指しているようですね。
シェンが不真実でジュイスさんを止めるのも、ジュイスさんの「シェンか」も、"仲間"って感じがして何というか…美しいですね。
「信じるぜ お前の正義をな」
「不正義の正義を信じる」という言葉遊びになってるのか。
アンデラはこういう言葉遊びが多いですよね。大好き。
ついに「君に伝われ」の伏線が作中で触れられました!
1話の1ページ目からの伏線です。
表紙に書かれてる作者名も言語統一で「UNKNOWN」になってます。これは不知の否定者で確定ですかね。
ジュイスさんが中身を把握できてないのが気になるところ。不知ゆえに誰か分からず認識出来ないとかでしょうか?
No.037 アンデッド+アンラック
扉絵、風子ちゃんの持ってる絵に描かれた「あんどーくん」も「あん」から始まってます。
細かい描写にも気が抜けないですね。
おそらく安藤くんはアンディを表すキャラだと思います。
ユニフォームの「18」はアンディのタトゥーの「1865」かな?
ただ、安藤なら「アンデッド」より「アンドゥー(UNDO)」の方がしっくり来るんですよね〜。
ここからアンディの否定能力が不死じゃない…?みたいな考察もあるようです。
個人的にはタイトル詐欺になるので不死であって欲しいと思ってるんですが笑
少女漫画で世界の過去と未来を暗示ってどうやって?と疑問に思ってたんですが、こういうことでしたか…。ぶっ飛んでるな笑
SF少女漫画というジャンルなんですね。
「ド腐れ高校乱闘編」とか読んでみたいですね〜。11~18巻って結構長いけど笑
編集部への持ち込み展開は流石に予想できないですよ…。
風子と同時に「は!?」って声出してビックリしました笑
バトルと全く関係なくユニオンが一致団結してるの良いですね…。平和で和みます。ここ最近しんどい展開が続いてたのでありがたい。
特に一人で筋トレさせられてるシェンが最高です笑笑
戸塚先生、隙あらばアン風を捻じ込んでくるので信頼できます。
特に今回は、風子ちゃんのアンディへの愛の波動が強かったです。吹き飛ばされそうになった。
出ました!アンデッド+アンラック!!
アンデラのプロトタイプの読切と同名の作品です。
プロトタイプの作品を前日譚でも同一世界でもパラレルワールドでもなく、作中作として扱うなんて凄すぎます。
連載版と読切とで少し違う設定になっているのを、矛盾しないように上手く活用していて面白いですね。
読切は2019年の9号に載ってますが、ジャンプを定期購読している人ならレジェンドパックで読めますよ。
「To You From Me」の略称が「ユーミー」なのそれっぽくて大好きです。
君伝は古代遺物で描かれたと確定。
「否定者に描かれた」じゃなくて「古代遺物で描かれた」なんですね。
否定者だけじゃなく古代遺物も言語統一の影響を受けなかったということでしょうか?
No.038 安野雲
扉絵は「あんでっどあんらっく」のハロウィンコスプレ!!
キャラ数や細かい見どころが多くて満足感が高かったですね。
特に、シェンムイのお揃いコスプレの破壊力が凄まじかったです笑
スマホを奪い取って銃を突きつける風子ちゃんがカッコ良すぎて惚れそう。
あ、駄目だ。彼氏持ちだった笑
肝が据わってますね〜。振り回されがちだった初期から成長しました。
これで良いのかは微妙だけど笑
カナダでも名物を食べて楽しくデートですか…。
こういうの、現地感を味わえるの良いですよね。
安野雲=UNKNOWN=不知は、他人から知られない(=認識されない)自己対象の否定者かな?
「オレは知ってる」「オレが知らない 最高のエンドを見せてくれ!!」など、能力名に掛かったセリフがオシャレです。
安野雲に気づいた瞬間、不壊刀を腕にブッ刺して再生抜刀の準備をするアンディとプーティンを死守する風子ちゃん笑
安野雲がGペンでギロチンを描いて具現化。
まず間違いなく古代遺物の能力でしょうね。
「理の影響を一切受けずそのまま残る」とは少し違う気もしますが、紙に漫画を描いてたのではなく、漫画という物体を描いて具現化していたと仮定すると、ジュイスさんの言っていた古代遺物とも一致すると思います。
もちろん、2つの古代遺物を所有しているパターンも考えられますね。
安野雲が未来のことを知っている理由は未だに謎のまま…!
気になります!!
No.039 左手なくても漫画はかける
安野雲、良い感じにイカれてる実力者で事情通とか、好きにならざるを得ないキャラですね…。
アンディで欠損を見慣れてるせいで見逃してましたが、冷静に考えると躊躇なく自分の左腕を斬り落とすとか狂ってます…。
痛感覚どうなってるの…?
安野雲の能力を整理すると…
- 姿が消える(ように見える)のは、自己対象の「UNKNOWN-不知-」の能力
- 具現化の能力はペンの古代遺物
- (具現化できるの一つだけという条件から)君伝の原稿を描いた古代遺物は別にある
ってな感じですね。
UMAオータム、スポイルと比べてキャラデザも能力も魅力的です。
「読書の秋」「本の虫」などモチーフにも遊び心が隠されてます。
あと、最近ジョジョの4部を少しずつ読んでるんですが、岸辺露伴の能力に似てる気がしました笑
いきなり紅蓮弾!?
再生速度が遅くなるデメリットの大きい技なので、少し違和感のある攻撃ではありましたが、安野雲の紅火山弾を盛り上げるためのフリと分かって納得。
物理的に圧迫して血を溜めることで威力を高めてるようですね。
発想力がエグい。さすが漫画家。
安野雲の語りがカッコ良すぎる…!
言語センスが半端ないですね。
「成長に必要なのは…」はあらゆることに通じる名言だし、「否定者が理に縛られてどうすんのさ」は綺麗に定義と意味が重なっててオシャレ。
No.040 アンディ?
相変わらずの爆速展開。
さっそくアンディ過去編をやるのはギリギリ予想できるとして、ただの回想じゃなくて「過去に入る」なんて誰が予想できたんだよ笑
チラッと見えたアンダーの足元。
ちびリップ、リオで拷問されてた不可視、以前ファンと一緒にいた着ぐるみの3人のようです。
ジュイスさんイケメン…!
一行がいるのは台北101というビルの前らしいです。
Twitterやってなかったら普通に読み逃してたな〜。特定してくれた方に感謝です。
シェンが暑そうなのでUMAサマーの討伐かな?
ここにいないメンバーは別のUMA討伐?
安野雲先生、君伝のことを「攻略本」、ユニオンメンバーのことを「キャラクター」と呼んでます。
やっぱり、アンデラ世界=ゲーム世界説はまだまだ捨てれないですね笑
「手札がいいならオールインだ」なんてカッコいいセリフと、「右耳も壊れちゃった!」の可愛いセリフとのギャップが凄い…笑
本当に良いキャラですね。
不死の腕といいオータムの爪といい、特殊能力含めて具現化できるのチートでしかないですね笑
まるで古代遺物のバーゲンセールだな…ってくらい古代遺物を持っていますが、安野雲先生は合計でいくつ持ってるんだろう。
ちなみに、「魂の口径(ソウルキャリバー)」の元ネタは多分これですね。
これまで登場した古代遺物の名前は映画タイトルのパロディになってたんですが、今回のは映画じゃなくて格ゲーですね。戸塚先生の趣味でしょうか?
風子が飛び込んだのは戦場?
アンディの傭兵時代の記憶のようですね。ロシアにもお墓がありましたが、呼びかけてる名前が違いますし、服装や景色から考えるとアメリカ西部っぽい気がしますね。
初対面のはずの風子のために身体張ってる過去アンディ、イケメン過ぎる…。
好感度MAXからのスタートでした笑
頭に包帯巻いてるのが不思議なポイント。ヴィクトールがオリジナルなので、少なくともアンディの人格が現れたときには不死の能力が発現していたはずなのでは…?
No.041 痛みなんざどうでもいい
扉絵が2話のセルフパロディになってます。
普通に感動しましたが、もしかしてこれ海苔ノルマ達成のために入れたのか…?笑
風子ちゃんがタトゥーで信頼を得ようとするの、ジュイスさんのホクロと同じ手口じゃないですか笑
これは、にやけてしまいますね…。
西部感は確かにありましたが、まさかロンギングとはね…。
スポイル編のときも、昔馴染みの街に思うところがあったりしたのかな?
ちなみに、酒場のお母さんがつけてるエプロンと、スポイル編の先生がつけていたエプロンで「SUN FLOWER」という文字が共通してます。
同じ町ならではの小ネタですね。
アンディに不死の自覚がない時期もあったんですね。
頭に傷があったり血が流れてたのは、治せることを知らなかったから、能力が上手く発動できていなかったということでしょうか。
傷はともかく、加齢の方はどう認識してたのかが気になるところです。
南北戦争とその時期(1861〜5)に触れられてることから、アンディのタトゥーの「1865」と南北戦争との関連があるのはほぼ確定。
不死の発現時期、ヴィクトルとの交代時期、タトゥーの意味などなど、考察要素はまだまだありますね。
誰か頑張って(他力本願)
入隊テスト、風子ちゃんイカれてますね〜!
でもこれアン風ですよね。アン風じゃん!(歓喜)
風子ちゃんからアンディへの感情を再確認できました。
…で、何ですぐにこんなに辛い展開になるの?
ジョシュさんとサンダースさんが信頼したばかりの風子を迷いもせずに守ってるの泣けますね…。
でも良い仲間だと分かるからこそ、アンディの喪失感も分かってしまう辛さがあります。
特にラストのアンディの顔…。
アンデラ屈指の心が擦り減るエピソードになってしまいました。
No.042 忘れなければ
観測史上最大の最大瞬間アン風速に吹き飛ばされました。
酒場のお母さんにもアンディ優しいね。そしてカッコいいね。
「苦しめたいだけだ」に「そっか」とだけ返す風子ちゃんもカッコいいですね…。
風子ちゃん、何気に新人さんと英語で話してますね…。
かなり長い年月を夢の中で過ごしたとはいえ凄い学習能力。
現実に戻っても話せるままなのかかな?
アンディと風子の会話で出てきた「本当の死」という言葉。
このアンデラという作品自体がそもそも「最高の死を見つけるお話」なので、「本当の死」の定義をここでやるとはビックリしました。
過去アンディの考えも納得できるし、風子ちゃんの考えも素敵ですが、アンデラのラストを締め括る死としてはどうなの?と少し引っかからないでもないですね。
そして過去アンディとの別れ…。
「今私好きって言った?」とか…。えぇ!???可愛すぎんか?
アン風だけどアン風じゃないアン風………!!!
ラストも良すぎますね…。
ここの風子ちゃんのセリフの全てが好き。アンディの表情も好き。
そして何より、この神回をアンディ初めての「いいね 最高だ」で〆るの完璧すぎる…!
アンディの一番古い記憶1865年4月15日はリンカーン暗殺の翌日。
1話の回想で描かれていたようにリンカーンの身代わりに撃たれた際にアンディの人格が生まれたとすると、それ以前はヴィクトルということになりそうです。
ちょっと辻褄が合わないのは、1話の回想で描かれてるアンディの容姿がヴィクトルじゃなくてアンディに似てるってことですね。
UMAゴーストのことはジーナ復活イベントだと思い込んでましたが、今回の過去編でアンディの昔の仲間が登場したり、風子ちゃんのご両親の話にも触れられてたりしたのが伏線っぽいですね…。
ジーナさんだけじゃなく色んな人と再会できるイベントになりそうです。
No.043 DEADLINE
だから!神回の次に神回を連続して描くなっていつも言ってんだろうが!
過去回想を中断するブレーキをかけるかと思いきや、アクセルの踏み間違えで144年分も時間を進める作品があるらしいです笑
サブタイの「デッドライン」は、ヴィクトルの技「死閃」と、風子ちゃんがアンディと出会える文字通りの「デッドライン(締め切り)」のダブルミーニングですね。オシャレ〜。
タピオカおじさん、1話以来の登場です笑
風子ちゃんが日付を尋ねたときには既にタピオカを持っていたので、これより前にアンディとおじさんはもう会ってたのかな。
死閃カッコいい…!
デッドラインにこの漢字を当てるの天才ですか?天才ですね。
主人公を殺し続けるとかいうクソみたいな所業を犯してるヴィクトルですが、心の底からは嫌いになれない不思議な魅力があります。
悔しいぐらいにカッコいい笑
ただ、ヴィクトルが風子を殺し続けるシーンは、逆説的にアンディと風子じゃなきゃハッピーエンドに辿り着かないことの補強になってるんですよね。
ヴィクトルとしては彼の理念に従って合理的にやってるので皮肉です。
新アンディ、風子と再会するときに備えて144年間も修行してきたのか…。
こんなパワーアップの仕方あります?笑
冒頭の安野雲先生にも言ってますが、この強化は現実世界にも反映されそうですね。
「否定能力は想いの力で強くなる」という設定が上手く活かされてます。
少し本の中の世界については疑問点が。
アンディの最初の記憶のところにヴィクトルがいるのはまだ分かるんですが、時代を超えてストーキングして来れたのは何でなんだろう?笑
過去の風子と現在の風子が同時に存在するのでは?というのも気になるところです。
単行本おまけ
キャラのプロフィール
やっぱり体重はみんな伏せられてますね〜。
絶対何かあるんだろうけど、その何かが分からない笑
公転の有無で重力の概念が変わることってあるんですかね?
この世界の物理法則に則ってない以上、考察にも限界があると思って諦めてます笑
番外編
タチアナガイモン(タチモン)が可愛いッ!!
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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ジャンプ感想で書いてたアンデラ5巻収録話の感想を再編集しました。
— シマ (@shima_manga) 2021年3月5日
アンデッドアンラック5巻「忘れなければ」感想 - 漫画研究室 https://t.co/HnfT6XlISU
また別の記事でお会いしましょう!