アンデッドアンラック6巻「君に伝われ」感想・考察
注意
ネタバレあり。
ジャンプ本誌で読んでいたときの感想を再編集しています。
アンデラ6巻の感想!
6巻に収録されているのは、ヴィクトル戦〜オータム捕獲編です。
単行本おまけについても少しだけ書いてます。
- No.044 不死VS不死
- No.045 不運弾
- No.046 現在で会おう
- No.047 九能 明
- No.048 ボクの知らない物語
- No.049 こっちのもんだ
- No.050 任せたよ
- No.051 ヒーロー
- No.052 君に伝われ
- 単行本おまけ
No.044 不死VS不死
扉絵…!
「No.044」と「不死VS不死」を「死=4」でかけた演出になっていますね。
44話にヴィクトル戦をしているのは偶然?この演出を一体いつから考えてたんでしょう?
戸塚先生の恐るべき構成力が垣間見えました。
ヴィクトルとアンディの会話。
アンディの「死んでも守る」がカッコ良すぎるな…。
不死の男が「死んでも守る」を言うのは反則ですって。それはもう絶対守りきるやつじゃないですか笑
不死VS不死の能力応用バトル!
死連弾、再生滑走、死刃、死閃、死道…。応用技の撃ち合いです。
読者の想像を上回ってくる能力応用の豊富なバリエーション、そしてそれらをカッコ良く魅せてくる構図やコマ割り…。
めちゃくちゃ面白い!!語彙力が…追いつかない!!(アホの感想)
「俺を信じろ!お前のおかげで俺は変われた!お前がブチ壊してくれたんだ!俺の堅苦しい死生観をな…!」
かつてアンディが風子を救ってくれたように、今回は風子がアンディを救ってあげたんですね。
最高のタッグです…!
あと、本筋からは逸れますが、少し気になることがありました。
「信じろ」「変われた」「ブチ壊し」
このセリフ、ユニオンメンバーの能力の言葉遊びになってません?
意図してか意図せずか…。少なくともこんな細かいセリフまで気になるのはアンデラの魅力の1つだと思います笑
今回のバトルを見る限り、ヴィクトルは完全にアンディの上位互換でしたが、超える可能性があるとするなら「不運弾」の不確定要素。
やはりアン風が世界を救うのか?
No.045 不運弾
不運弾はアンディが死の認識を変えたことで可能になった技でした。
風子が2020年に来る直前にアンディと話していた「本当の死」についての会話まで伏線だったんですね…。42話を読み返さなければ。
あの会話だけで既に最高なのに、それが伏線にまでなってるの本当に何なの?最強の漫画なの?(最強の漫画です)
アンディの語りがカッコ良かったのは言うまでもなく、その中でも「人は魂で生きている」や「否定者はもっと強くなれる」など、シンプルながら力強いセリフが数多くありました。こういうの好きです笑
そして、1話と同じカプセルで決着。
1話と同じ時間(2020/8/1)ということを最大限活用した鮮やかな決着でした。
ヴィクトルの回想も少しだけ挟まれましたね。
風子が目次録に触れたときに流れ込んだ記憶の中にいた短髪の人物はジュイスさんでした。
正確にはジュイスさんの前世ということになるのかな。
否定者は理追加の影響を受けないはずなので、「ジュイス(無性別)→性別追加→ジュイス(無性別)死亡→次ループ→ジュイス(女)」となるはず。
「いつかボクが死んで新しい体になっても」というセリフもありますし、多分これで正しい解釈だと思います。
今考えてみると、ヴィクトルが頭以外の部位から再生できてたのは、ジュイスに言われたようにヴィクトルも魂を信じていたからだったんですね。これ泣けます…。
No.046 現在で会おう
既視感w
風子ちゃんとヴィクトルがこれでようやく"出会った"ということかな?
「確かに品がないし色気もない ちんちくりんの狸顔だが」
風子ちゃんのことをディスってるように見せかけて、「ジュイスは品も色気もあって美人だ」と無意識に告白しちゃってるの良いですね。
ヴィクジュイも推せます笑
「惚れた女が苦しむ様を見たい男がどこにいる」
う〜む。この複雑な愛の形。
なかなか想像が難しい感情ではありますが、ループと絶望を繰り返しているからこそ「アイツを殺すと決めた」に至ったんでしょうね。
まあ、ロンギングでジュイスと再会したときは素直に嬉しそうだったので、本当に殺せるほどの覚悟があったのかどうかは疑問の残るところです…。
不運に見出した可能性。
今回は、アンディとヴィクトルにとっての共通の不運(=カプセル)があったので上手くいきましたが、神に有効な不運をぶつけようと思ったら、神とアンディに共通な不運を見つけないといけないかもしれません。
キスからの「忘れなければ…だろ?」「じゃあな現在で会おう」
もう全てがイケメン。
アンディ過去編、素敵なエンディングでした…。
No.047 九能 明
冒頭ナレーションは強者の演出。
てっきりアン風が現実世界に戻るところからだと思ってたので意表を突かれました。
これまで得体のしれなかった安野雲先生に、たった1話の回想で感情移入させられてしまいました…。
この漫画、強い。
リップは「安野雲先生が未来を知っている」というユニオンの会議内容を把握していました。
君伝の話をしたのはビリーが裏切った後なので、ビリーから漏れたとは考えにくいです。なら誰が?
もしかして内通者がもう一人いる?
そういや一心とアンダーのマークが一致してる疑惑はまだ解消されてませんでしたね…。疑いたくないけど怪しいな。
「九能明」という名前は、九能→くのう→know→unknownですかね。
否定者の人生、相変わらずハードすぎる。
「どこにいるの?」「いるよ…」「生きてるの?」「生きてるよ」のやりとりが切なすぎます。
お母さんの祈りが明くんに生きる希望を与え、明くんの漫画がお母さんに届いてるのが救いですね。本当に良かった…。
君伝のキャラ、安藤(=アンディ)は既出だったけど、楓(=風子)は初出です。
「楓→木風→風子」ってことかな。
「先生がアン風を助けてくれたのはアン風が先生を助けてたからだった」という綺麗な着地。
ただ腕が…。右腕までぶっとんじゃっあましたよ。
「左手なくても漫画は描ける」だけど、流石に両手ないとどうしようもないですよ?
漫画よりアン風を優先したってことですか…。
No.048 ボクの知らない物語
不可視の否定者の名前がショーンと判明。
「シーン→ショーン」で名前が否定能力のもじりになってますね。
リオで拷問されてたときは可哀想だと思ってましたが、風子ちゃん暗殺未遂で同情の余地は完璧に消え失せました笑
第三の目が気になるところですが、真っ二つにされたのでこれ以上の掘り下げはなさそうです…。
キャップを後ろ向きにしたところから第三の目が覗くキャラデザが秀逸でした。
久能明がアンディを見つけた回想、8月のカレンダーがこの形であることと、全101巻の君伝の「連載が始まってしばらく経った頃」という情報から考えるに、1999年の回想っぽいです。
(このときはまだ曜日の概念がないので、全てのカレンダーがこの形だった可能性もありますが…)
アンディが習得した居合の月光流の技名「盈月」「三日月」などは、月の満ち欠けが由来の単語です。
現時点のアンデラ世界には月の満ち欠けは存在しないので、月光流もループを超えて受け継がれてる可能性があります。
もしかしたら友才さんのお父さんも伏線になってるのかな。
安野雲先生の回想にビリーも含まれてて、ビリーにはビリーなりの考えがあって裏切ったんだなって再確認できました。
「裏切りの顛末」と言われてるので、最終的にはビリタチが完全復活するかもしれないですね。
頼むからしてくれ。
安野雲先生、自ら左腕欠損したり最初からエンジン全開だな〜と思ってたんですが、この一瞬を変えるためだけに全力を費やしてたんですね。
先生、未来を変えてくれてありがとう。
ラストに「ここからはボクの知らない物語だ」を持ってくるの最高です…!
回想やって目的達成して…。
先生に死亡フラグが少し立ってますけど、まだ死んだら駄目ですからね。
登場時に自分でなんて言ったか覚えてますか?
「オレの知らない最高のエンドを見せてくれ」って言ったんです。
最後まで見届けてくださいよ。
No.049 こっちのもんだ
ショーンの第三の目は移植だったんですね。
ルールの隙間を突いていくの面白いです。やはり否定能力は認識ゲー。
風子ちゃん、意識取り戻したら、視界に右腕欠損と真っ二つになった上半身が飛び込んで来るんだもんな…。そりゃ吐きかけるわ。
アンディの言葉ですぐに切り替えた風子ちゃんですが、別にゲロを飲み込む必要はなくない?
意地でも吐かないのはヒロインとしての矜持というやつですか…?笑
バニー(バックス)、何この子?笑
敵なのに思わず気が抜けてしまうゆるさですね。着ぐるみに銃を取り込んだのが否定能力なのかな。
名前からの推測も難しいし、まだどういう能力か不明ですね。
ここでリップ&ラトラの回想来るか…!!
二人とも同時に否定能力が発現したせいでライラが亡くなっちゃった感じですかね。神の野郎が否定能力を与えてくるのは、いつもタイミングが最悪なんだよな。
動機が明らかになったことでキャラの魅力がもう一段階深くなりました。
No.050 任せたよ
「三日月」がレベルアップして「紅蓮三日月」に技名が変わるの、ワンピースみたいでめっちゃテンション上がりました。
「ゴムゴムの銃」が「ゴムゴムのJET銃」になるみたいな。
「血刃纏-ブラッディエンチャント-」も厨二病って感じで最高に好きです笑
安野雲先生、前回の感想であれだけ死ぬなよって念を押したのに、さっそく人生を振り替えり始めて軽く絶望しました…。
ただ、「安野雲の身体はGライナーで具現化したもの」「独りに戻る」というセリフの二つの情報から考えると、九能明は人知れず生存してる…?
してますよね!?
さり気なくリップ復活の謎も明かされました。
時間操作の古代遺物で身体を巻き戻してたのか。それなら子供にまで戻さなくて良かった気はするけど。
わざわざ"ファン"が治したと示してくるあたり、考察できるもんならしてみなというサービス精神を感じます笑
リップ、チカラくんのことは容赦なく殺そうとしてたくせに、安野雲先生のことは本気で心配するのなんでだろう?
根の優しさが出たとか?
納得いかないな〜(風子が殺されかけた怒りを忘れない人)
No.051 ヒーロー
安野雲先生の「君に伝われ」、ちゃんと風子ちゃんに伝わってますよ…。
「これが終わるまで死ねないなぁ…」となる作品、僕にとってはアンデラですね。漫画が好きな人なら誰しもそういう作品が思い浮かぶのでは?笑
あと、本筋とは逸れる情報ですが、風子ちゃんのニット帽、おじいちゃんの遺品だったようですね。
「GOOD LUCK」をおじいちゃんから風子ちゃんへの最後のメッセージと捉えると泣けます(風子ちゃんからの好感度は低かったけど笑)
リップと共闘とか熱すぎる…!
このあとのアンダーとの関係とか気になることもいくつかありますが、今は純粋に共闘を楽しもうと思います。
最後の見開きとか最高ですね。
「俺達は勝てるか?」
「負けるわね 100%」
ラトラのせいでオチがちょっと分かりづらくなってる笑
No.052 君に伝われ
巻頭カラー、優勝。
前回の答え合わせのイラストと並び順が大体同じですね。本当にカラーになる直前の様子だったみたいです笑
ん?アンダーのメンバーのうちビリーだけユニオンの列の中に入り込みすぎじゃね?
なるほど…これは、ビリー本当に良い人だったフラグですね(ビリタチを諦めない)
九能明の否定能力、「不知」じゃなくて「不明」だったのか。
本名が判明したときから薄々察してはいたけど、1年くらいずっと間違えた予想をし続けていました笑
あと、安野雲を作ったこととかGライナーが壊れた理由とか、読者が想像で補ってた細かいところを公式が埋めてくれるのありがたすぎます。
これが福利厚生ってやつですか…。
アンディの紅蓮盈月とリップのフルムーンサルト、展開的にも画面的にも熱いんですが、二人の技が「満月」を表す単語で対になってるのが意味深なんですよね〜。
ちなみに、闇競売のときもアンディの紅三日月とリップのクレセントが対になってました。
今回は、珍しい物語風ナレーションが使われてました。
「せっかくの巻頭カラーなのに何でこんなチャレンジングな演出を?」と最初は疑問に思ったんですが、ラストで案の定やられました…。
ほんと戸塚先生には敵わないです笑
「これはヒーロー達を導いた一人のヒーローの物語 タイトルは君に伝われ」
こんなの泣くしかない。完璧すぎるナレーション。
これにクソデカフォントなんか重ねられたら、もうお手上げですよ。泣くしかない笑
「UNKNOWN」のクソデカフォントが若干透過になってるの能力ならではの演出ですね。芸が細かい。大好き。
「彼のことを覚えていてくれる人がいる限り彼はそこのいるのです」っていう今回のナレーション、回想編で風子ちゃんが言ってた「誰にも覚えてもらえなくなった時が本当の死だと思う」ってやつそのものじゃないですか!
アンディと安野先生、2人の恩人を救う風子ちゃん…!!
救われたと思ってた人が逆に救っていたという構図、大好物です。
単行本おまけ
今は夏が好きらしいです
帯裏の作者コメント。
風子ちゃん、今は夏が好きらしいです…!
薄着で外出しなきゃいけない夏が好きらしいです!
肌が触れて不運を呼ぶリスクの高い薄着でも気にせず外出できるそうです!
他人に不運をぶつけてしまう心配がなくなったから!
隣にアンディがいるから…!!
アンディの新技紹介
新技の詳細が知れるのはもちろん嬉しいですし、紹介するキャラのリアクションが可愛らしいです。
シェン…。お尻大丈夫?笑
古代遺物 ライフ イズ ストレンジ
元ネタはこのゲームみたいです。戸塚先生が好きなゲームなのかも。
機能の詳細が判明しましたが、「リップがこれを使って、安野雲を1年だけ歳をとらせたらら、反動でリップは10年分の歳をとれるのでは?」という抜け道へのアンサーは特にありませんでした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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アンデラ6巻の感想ブログです。
— シマ (@shima_manga) 2021年4月30日
基本的には、毎週書いていた感想を読みやすくした感じです。追記もあります。
暇つぶしにでも是非。
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