ワールドトリガー第201話「林藤陽太郎③」ワ民によるワ民のための感想・考察
注意
ネタバレあり。未読の方はご注意ください。
2020年9月4日発売のジャンプSQ10月号に収録されているワートリ201話の感想です。
ガロプラの情報収集
ラタが提案した「生身ならトリオン探知にかかりません」って、それはそうかもしれないけど、進行前に香取隊を観察してたときは普通のカメラの監視もありましたよね?
同時に送り込んだトリオン兵が大型のバムスターだったので、カメラの視界をバムスターで遮ったとかでしょうか。
細かいところですけど、ちょっと気になったので自分で自分を納得させられる理由を考えてみました。
本編では絶対回収されないので笑
今回はガロプラの目的が情報収集と社会見学だったので平和でしたが、生身での潜入がバレないことを悪用されると結構危ないですね。
これまでの近界民の進攻はトリオン兵がメインだっただけに、この抜け道は完全に盲点でした。
「トリガー使いが生身で潜入→トリオン兵をばら撒いて混乱させる→市街地でトリガー起動→非番の隊員を各個撃破→緊急脱出で退却」とかいうゲリラ戦法をとられたら、今のボーダーで対処することは不可能に近いと思います。
目視での監視システムを強化するとか、警戒区域を囲む鉄条網を壁に変えるとか、事前に準備しておくべきですね(誰目線)
第三次大規模進攻が起こる可能性は物語の展開的に低いと思うので、この抜け道を利用されることは無いとは思いますが…。
あと、ラタとレギーは上手く潜入できてるつもりのようですが、二人の服装が目立ってる気がします笑
そこまで変という訳ではないんですが、肩の飾りとかデザインに何となく近界感があるんですよね。
あと、男二人が(学校の制服ではない)同じ制服を着ているというのも違和感がありますね。なかなか見ないですよ笑
ラタ=ガロプラの王子説
今回の感想で「ラタ=ガロプラの王子説」を唱えてる方を結構見かけました。
- 丁寧な言葉遣い
- 「興味があります」で意見を通せる立場
- 「そこそこ重要な役割を果たす」という14巻のカバー下
- 「育ちの良さが窺える」という15巻のプロフィール
言われてみると、確かに伏線になってそうな要素は結構ありますね〜。
ウェン・ソーがレギーに言った「自分の役目忘れてんの?」というセリフも気になります。
レギーにはラタの護衛・付き添いとしての役割があるようです。
正直、ラタの方が強いイメージがあるんですけどね笑
2人とも17歳で同い年ですし、レギーが乳母子という可能性も考えられかもしれません。
そういう文化が近界にあるのかは分かりませんが、王家という文化があるなら乳母子がいても不思議ではない気がします。
普段からタメ語、階級がレギーの方が上(左胸のボタンの数)というのは、アフトから王子の存在を隠すための偽装でしょうか?
未確定な設定の妄想を広げても仕方がないので、この辺にしておきます笑
トリオンと電気
ガロプラには電気を照明として利用する文化がないようです。
物理法則は流石に玄界も近界も同じだと思われるので、近界で電気が使えないということは無いでしょう。
どちらかというと、トリオンという圧倒的に便利なエネルギーが存在しているために、科学の発展はあまり必要が無いのかもしれません。
トリオンは、個人レベルで生産できるので発電所のような大規模なエネルギー生産施設はいらないですし、ロスの多い送電のようなことをする必要もないですからね。
わ「夜なのに結構明るい」というセリフから、ガロプラの照明はそれほど明るいものではなさそうです。
これは、トリオンを利用した照明の光が弱いからなのか、ガロプラにトリオンの余裕がそこまでないからなのか…?
大規模進攻のときにレプリカ先生も言っていましたが、玄界と近界では技術がかなり違うようです。
ここが掘り下げられるのも結構楽しみだったりします。
ガロプラと玉狛の接触
修がそもそも「ガロプラ」にリアクションをとったということは、実際にガロプラが攻めてきたという話は聞かされてなかったようですね。
タイムラグが凄い。情報統制的なやつですか。
逆に言うと、本部がわざわざ知らせなかった機密を玉狛支部の独断で修と遊真に伝えたってことにもなります。
あと、迅さんがわざわざ修と遊真をガロプラに会わせようとしてるのも意味深なんですよね…。
「ぼんち揚げ食う?」は迅さんの挨拶として平常運転なんだけど、敵対関係にある近界民と遭遇していきなりかける言葉じゃないんですよね笑
ぼんち揚げへの想いが強すぎません?笑
手詰まりになったガロプラがボーダーに接触したんだろうと予想していたんですが、まさかのボーダー側からの接触でした。
ボーダー本部ではなく玉狛支部の独自行動のようですが笑
これも迅さんの未来予知があってこそですね。ボーダーは常に先手先手で動けてる印象があります。
ガロプラと玉狛の交渉
これは忘れがちですけど、読者の持つ情報、ボーダーの持つ情報、ガロプラの持つ情報にはそれぞれズレがあるんですよね。
ワートリの物語がスムーズに進むのは、作中の賢いキャラが互いに正しく推測し合ってるおかげな気がします。
今回で言うと、林藤支部長がガロプラの板挟み的な状況を推測していることですね。これが全く頓珍漢な推測だったら交渉が意味不明になってることでしょう。
この情報の差を上手く使ってるのがワートリの面白味であり、だからこそワートリの交渉戦は面白いんでしょうね〜。
「遠征を遅らせる」という提案。まあ嘘なんですけど(とりまる風)
賢すぎる…!!
これは「遠征の準備期間」という情報の差を利用した作戦ということになりますね。
「言われてみればその手があったか」という、シンプルだけど超有効な作戦でした。これには王子先輩もビックリです笑
レギーの「うさんくせぇ」っていう読みは正しいんだけど、騙されてる部分が「仲良くしたい」という部分じゃなく「遠征を遅らせる」という部分なことに気付けてないので、やはりレギーはレギー。
ガトリンさんは、騙されてることを何となく察した上で提案に乗ってきそうな気がします。
ガロプラにはアフトからの独立という目標があり、その過程のどこかでは必ずアフトを裏切ることになる訳ですから、ボーダーとの取引は必然な流れだったと思います。
このまま、遠征のときにはガロプラが水先案内人をしてくれるくらいまで、ガッツリとした提携関係になるんじゃないかな〜と予想しています。
母トリガーと王族
「ボーダー本部の地下に母トリガーがある」というのは衝撃的事実でした。
玄界に母トリガーがあるなんて想像すらしてませんでしたからね…。
「アリステラ王家が管理する母トリガー」というセリフから察するに、普通は王家が母トリガーを管理するものらしいですね。
というか、母トリガーは黒トリガーのように起動できる人間が限られていて、それが王族ということかも。
母トリガーを維持するための生贄である「神」と母トリガーを起動できる「王族」は別だったようですね。ややこしいですが。
そう考えると、アフトクラトルにも四大貴族とは別に王族がいそうです。
ラタが母トリガーの手に入れ方に興味を示しているのは、「ガロプラが独立するために母トリガーを新たに用意したい」とかいう事情でしょうか。
「母トリガー」の具体的な機能については「近界の星そのもの」「星を維持する」「手に入れると星のトリガー戦力が向上する」くらいしか明らかになっていません。
ただ、「母トリガーを押さえる」というハイレインの台詞があったことから、どうやら母トリガーはその星の支配に必要不可欠なようです。新しく母トリガーを手に入れて、アフトに押さえられている今の母トリガーとすげ替えようと考えたのかもしれません。
そして、王族だけが母トリガーを起動できるのなら、上述の「ラタ=ガロプラの王子説」とも関連してきそうな気がします…。
「王家・母トリガー・神・星」の関係を自分なりにまとめてみました。
アリステラの亡命
ボーダーと3つの同盟国。
遠征編ではデクシアとメソンも出てくるかもですね。
玄界はおそらくこの世界では特別な存在なので、これらの国々と同盟関係を持つに至った経緯とかも気になります。
回想に登場する男性とそっくりですし、クローニンは陽太郎と瑠璃ちゃんを玄界に連れてきたアリステラの人間だったようです。
「嬢」や「若」という呼び方は、当時の名残だったみたいですね。
三輪先輩の言動から、読者は「第一次侵攻してきた国は不明」と思い込まされてましたが、アリステラの亡命が第一次侵攻の原因だったならば、上層部は最重要機密として第一次進攻について色々と隠しているということですね。
こんな機密を「(茜ちゃんには)しゃべられて困るほどの情報は与えてませんからねぇ」と言った次の回に明らかにするとは…。酷いフリだ。
城戸・林藤・忍田のボーダー最強格が戦闘に基本参加しないのは、指揮官としての立場もあるでしょうが、それぞれが最重要機密を守ってるからかもしれませんね。
城戸司令:母トリガー
林道支部長:陽太郎
忍田本部長:瑠花ちゃん
姉弟を別れて生活させてるのは、ボーダー内部の勢力争いかとも疑いましたが、リスク分散のためかもしれません。
後者であって欲しいですね。
アフトクラトルやガロプラ出身のキャラの名前は皆カタカナなのに、陽太郎と瑠花ちゃんは日本語名。あれ?そう言えば遊真の名前も日本語名ですよね…。
もしかしてだけど、空閑有吾もアリステラ出身説あります?
今まで点として存在していた過去エピソードが繋がり始めた回でした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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また別の記事でお会いしましょう!