「鬼滅の刃」が売れてる理由をアンケートをとって調べた結果
鬼滅の刃の単行本を購入されている方を対象にアンケートを取りました。
アンケートの宣伝はツイッターと当ブログで行い、350名の方から回答を頂きました。ご協力ありがとうございました。
アンケートを基に考えた自分なりの予想はこちらの記事をどうぞ。
買い始めた時期
アニメが鬼滅の売上に大きく影響していることは明らかなため、単行本を買い始めた時期でアニメの「放送前」「放送中」「放送後」 の3つにグループ分けをして、買い始めた時期ごとの購入者の構成を比較します。
アンケート回答者の購入開始時期ごとの構成は以下の通りでした。
売り上げの伸びから考えると、放送前よりも放送中・放送後の方が多いはずなのですが、アンケート結果では逆になっています。
このようにアンケートには偏りがあることを念頭に入れて、この記事のアンケート結果を見ていただければ幸いです。
性別
「女性人気が高い」と言われているのが、本当に正しいかどうかを検証するために質問しました。
青:男性 赤:女性 黄:その他/回答しない
女性の回答の割合は実際に高かったです。
ただし、回答者の偏りの可能性もあります。購入開始時期ごとの性別の構成比に特徴は見られませんでした。
年代
購入者の年齢層を調べるための質問です。
青:〜10代 赤:20代 黄:30代 緑:40代 オレンジ:50代
鬼滅の売上は10代〜20代の購入によって支えられていると考えてまず間違いないでしょう。30代の購入も一定の割合を占めています。
放送中に購入し始めた人は、放送前後と比較して少しだけ年齢層が若いことが読み取れます。
鬼滅の1番の魅力
「放送前に購入し始めた人と放送中・後に購入し始めた人で、鬼滅を評価するポイントが違うのではないか」と考え、この質問をしました。
青:セリフのセンス 赤:ストーリー 黄:キャラクター 緑:独特の絵柄 オレンジ:技(呼吸)のカッコよさ 水色:バトル描写
アニメ放送前では「セリフのセンス」が最も評価されています。これはアニメよりも漫画の方が「セリフのセンス」が伝わりやすいからだと考えられます。
アニメ放送中・後では「セリフのセンス」よりも「ストーリー」や「キャラクター」が評価されているようです。
アニメを起点とする鬼滅の大ヒットの要因は、アニメでは伝わりにくい「セリフのセンス」ではなく、アニメからも伝わりやすい「ストーリー」や「キャラクター」の魅力の方にあると言えそうです。
毎週(月)読んでいる連載作品数
「アニメ放送中・後に鬼滅の単行本を購入し始めた人は、普段は漫画をあまり読まない人なのではないか」という仮説を立てて、アプリや雑誌などで定期的に読んでいる作品数を質問しました。
青:0作品 赤:1~10作品 黄:11~20作品 緑:21~30作品 オレンジ:31作品以上
放送前に買い始めた人は、普段から読んでいる連載作品数が多い傾向にあります。
放送中・放送後に買い始めた人は、普段から読んでいる連載作品数が少ない傾向にあります。
連載漫画を定期的には読まない層にも、アニメ化で人気が広がったと考えられます。
単行本を買っている作品数
「普段は漫画をあまり読まないが、好きな作品の単行本だけは買う人もいるのではないか」と考え、この質問をしました。
「鬼滅以外で」という条件で質問したので「0作品」が含まれます。
青:0作品 赤:1~3作品 黄:4~6作品 緑:7作品以上
回答の設定を小さく見積もってしまったため「7作品以上」の判別がつきませんでした。
そのため、選択肢を変更した上で2度目のアンケートを取りました。
青:0作品 赤:1~5作品 黄:6~10作品 緑:11~15作品 オレンジ:16作品〜
放送前→放送後になるにつれ、「0作品」や「1~5作品」を選択した割合が高くなっています。
「放送中・放送後に鬼滅を買い始めた人は、普段は単行本を購入している作品数が少ない」と読み取れると思います。
アニメを観た方法
「動画配信サービスの普及が鬼滅アニメのヒットに貢献したのではないか」という仮説をもとに質問しました。
青:テレビ(録画含む) 赤:両方 黄:動画配信サービス 緑:見ていない
動画配信サービスの割合が全期間を通して高いです。特に、放送後に購入し始めた人では、かなりの割合を占めています。
動画配信サービスの普及も鬼滅の大ヒットの一つの要因と言って間違いないでしょう。
また、全期間を通して「アニメを見なかった」と回答した人は少なかったことから、「話題→気になる→アニメ→買う」のように、アニメを観てから単行本を購入する判断をした人が多いと考えられます。
アニメをきっかけに原作を購入したことのある作品数
「アニメをきっかけに原作を買ったことのない人が、鬼滅ではアニメをきっかけに原作を買ったのではないか」という仮説に基づいてとった質問です。
「今までに」と質問すると年代によって期間が大きく異なるので「5年以内に」という条件をつけました。
青:0作品 赤:1〜4作品 黄:5作品以上
放送中に買い始めた人では、5年以内にアニメをきっかけに単行本を購入した人が若干多かったですが、「アニメをきっかけに原作を買ったことのない人が、鬼滅ではアニメをきっかけに原作を買った」とまでは言えないようです。
単行本を買った理由
「放送中・放送後に購入し始めた人では、『話題になったから』買った人が多いのではないか」という仮説を立て、単行本を購入した理由を複数選択可で質問しました。
青:放送前 赤:放送中 黄:放送後
アニメ放送前に買った人の中では、「ジャンプ本誌で読んで面白かったから」が一番多く選択されました。
放送中・後に買い始めた人でも「本誌で読んで面白かったから」を選択した人が一定数いるのは、元々本誌で読んでいたが単行本は購入していなかった人たちを、アニメが購入に後押ししたからだと考えられます。
アニメ放送中・放送後に買った人の中では、「アニメのクオリティが高かったから」と「アニメの続きが読みたかったから」の割合が高かったです。アニメが単行本売上に大きく影響を及ぼしたことが読み取れます。
「話題になっているから」「友人に勧められたから」「SNSで見て面白そうだと思ったから」「二次創作を見て興味を持ったから」が、放送前→放送中→放送後の順に割合が高くなっています。話題や口コミなどに影響されて単行本を購入する方は徐々に増えているようです。
まとめ
あくまで今回の結果を元にした考察です。事実とは異なる可能性がありますので参考程度に見てください。
- 女性人気が高い
- 主な購入層は10代〜20代
- 大ヒットの要因は「セリフのセンス」でなく「キャラクター」や「ストーリー」にある
- アニメで「もともと本誌で読んでいたが購入はしてなかった層」を取り込んだ
- 『話題→興味を持つ→アニメを観る→単行本購入』の流れを辿った人が多い
- アニメで「普段読んでいる連載作品数は少ないが、単行本を集めている作品数は多い層」を取り込んだ
- 動画配信サービスがヒットに寄与
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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また別の記事でお会いしましょう。
アンケートを基に考えた「売れてる理由の予想」はこちらの記事をどうぞ。
「SPY×FAMILY」についてのアンケート調査もあります。