アクタージュ scene99「勝者」感想・考察
2020年2月3日発売週刊少年ジャンプ10号収録 アクタージュscene99「勝者」のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
花子さんの心情
案の定、夜凪の導き出した「怒りのおかげで今いる仲間の豊かさに気づけた」という答えは花子の救いにはなりませんでしたね。まあその仲間であるはずの役者を傷つけるような演出をする人だし…。
夜凪の「どうして一人で苦しみ続けたの?私たちがいるのに」という呼びかけにも納得いっていない様子。その表情からは「あなた(=夜凪)でも私を救ってはくれないのか」という孤独感・絶望を感じ取れます。答えを託した夜凪が導き出した答えが自分の犠牲にしたものだったなんて…辛すぎる。
花子さんが怒りを鎮める境地に辿り着く前段階として必要なのはやはり夜凪父との過去の精算でしょう。「どうしてあなたには届いて どうしていつも私だけ」の「いつも」という部分が引っかかりました。何かしらまだ夜凪には隠している夜凪父との思い出がここにありそうです。
もう一つの重要要素は今週冒頭の幼少期の回想でしょう。羅刹女編の〆で花子さんが怒りを鎮めてフキコちゃんと再会するフラグ(と信じたい)です。
サイド甲のリベンジ公演
初回公演で夜凪の怒りについては一応の答えを得ました(導き出した答えはあくまで怒りにどう向き合うかという姿勢の話であって解決方法ではないので、まだ根本的に解決されたわけでは無いですが)。
一方でまだサイド甲にはやり残したイベントが多く残っているのでサイド乙の初回公演後にサイド甲のリベンジ公演をやるのではないかと予想しています。
- 女の子の出待ち
- ひなと夜凪の会話
- 花子の怒りの解決
- 武光の父問題
- 映像配信に使われる2回目の公演の収録
- 夜凪父と花子さんの関係の真相
こうして挙げてみると結構残ってます。ただでさえ同じ舞台をキャストを変えて2回やるのに、さらにもう一回やるって漫画的にどうなの?って感じはしますが。
吉岡の「最後 本当に風が吹いた気がした」ってのは序盤の山での修行で身につけた"想像を現実にする芝居"のことですね。もう一度やるならメインで花子さんの怒りをやりつつ、夜凪については精神面でなく技術面について言及してきそう。今回は怒りに芝居がついていけなかったことが公演失敗の一つの要因だったわけだから「感情だけに頼らない芝居」を目指す的な。
天知さん
「舞台にいくらかけたと思っている」「本来の目的を忘れるな」って守銭奴っぽいセリフだけど、舞台を「ふせき」って呼んでるあたり彼にとっての本来の目的は金じゃなくて夜凪景の成長なんですよね〜〜。
天知さんも夜凪景が好き。僕も夜凪景が好き。みんな夜凪景が好き。
スタジオ大黒天の「天」は天知の「天」
※他の方のツイートで気付いた説を自分なりに再検討したものです。
くーこれは気付けなかったなー!でも多分これで合ってるな。悔しい。
- 黒山と天知の今までの会話から過去に確執があったと思われる
- 黒山が天知のやり方を熟知している
- 天知は銀河鉄道以降、物語をコントロールしてるキーパーソン
- 今週の「私達」というセリフ
- 二人とも夜凪景に惚れ込んだ
意外と根拠は揃ってるんじゃないかな〜。そしてこれに付随してもう一つ考えられるのがスタジオ大黒天の「大」は夜凪父を指してる説。今の夜凪姓が母方っていうのが前提となりますが。
夜凪父と黒山に関係があるのも物語的にあり得ないことではないですし、夜凪父の書いた脚本が黒山の撮りたい一本の映画だとしたら…なんて考えると妄想が膨らみますね。銀河鉄道編の序盤に出てきた黒山の「師匠」が夜凪父だと考えることもできるかな。
サイド乙の稽古
千世子の「私の芝居じゃ勝てないのに」ってところ、サイド甲の映像は2日目のものが使われるって千世子が知ってるかどうかでかなり意味合い変わりますね。
知ってる→2日目以降も夜凪は序盤で見せた羅刹女を演じれると思ってる
知らない→勝負に負けて試合に勝つことを恐れている
状況的には前者が有力ですが、「文句なしの圧勝にする」と黒山さんが発言しているのを踏まえると「勝負に負けて試合に勝つことを恐れてる」の方がしっくりくるんですよね。う〜ん、これは難しいところだな。
そしてここで夜凪と千世子の出会いであるデスアイランドが効いてくるか。言われてみれば和歌月と武光の会話で伏線は張られてたんだよな〜。こちらも気づけなかったのが悔しいです。
おまけ:10巻の感想
10巻読みました pic.twitter.com/4EsAaaPKh6
— シマ (@shima_manga) 2020年2月4日
パンフレットの花子のコメント「覚悟はできているつもりです」ってこのヤロ〜〜〜!
乙サイドの脇役の背景なんかも明かされて充実したオマケでしたが何気に一番嬉しかったのはLINEスタンプの作成決定発表ですかね。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
また別の記事でお会いしましょう!!